人事担当者として1000人以上の介護・福祉職の方々とお話してきました。(プロフィールはこちら>>)
「『何回注意しても理解しない!』と周りに言われる・・・」
「やる気はあるのに『やる気がない』と評価されがち・・・」
新人職員のうちは先輩職員や、上司等周りの人に聞いて仕事を覚えていくことが当たり前です。
聞いたり、手本を見たりして覚えていくのです。
しかし、仕事をなかなか覚えきれなかったり、逆に指導する側の教え方が悪かったり、失敗が続き「何度も注意される」という状況は、使えない職員と思われる可能性はあります。
何度も注意される状況は、その人材自身の問題にもよるところはあるかもしれませんが、基本的には職場のルールが曖昧なことによって繰り返すことが多いです。
何度も注意を受けてしまうということは、本人の原因であるとも言えますが、そもそも「事業方針を理解していない」という状況や、「アドバイス等に対して実行しないこと」もあります。
失敗や事故を極力減らしていく方法もありますが、事業方針を理解していないことについては、前職のやり方など「今まで培ってきたキャリア」を絶対として、プライド的に変えられない状況が考えられます。
また、アドバイス等に対して改善をしない状況は、記憶がなかなか定着しないこともありますので、記録をする習慣をつけることが重要になります。
今回は「仕事ができない介護士」をテーマでお伝えしようと思います。
・仕事ができない介護士と自信を失っている方へ
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仕事ができない介護士:何度も注意される人にならない方法
まず、自分が仕事ができないと自覚している方は素晴らしいと思います。
自覚した上で改善方法を考えている姿勢は、既に仕事ができる人材に向かっている一歩だと言えます。
また「仕事ができない人材をどのように教育するか?」に悩んでいる方もいるでしょう。
そうした方々は、教育者として素晴らしい行動をとっていると思います。
結論から言いますが、最初から仕事の全てができる人はいません。
また、教え方によっては何年もスキルの向上が難しかったり、与えられた役割が重すぎたり、適材適所という課題が生じることもあります。
しかし、これらの些細なすれ違いで「仕事ができないと評価される」ことに繋がっていきます。
どれだけ頑張っても、諸事情により改善が難しいという人もいます。
こうした方々は別のサポートが必要です。
一般的に、介護の職で仕事ができないとされる人は、消極的であったり、リーダーシップがなかったり、協調性がなかったりすることがあると考えられます。
転職してきた人たちは、転職以前に身につけてきた長年の習慣だったり、仕事に対する姿勢があったりします。
そのため自分が常識であると思うことでも、「新しい職場では受け入れられない」そのような事象も起きます。
ですので、その転職先の職場文化に「自分を合わせること」「自分を修正をする」ことが必要になってくるのです。
その労力は大変なものです。
「自分が譲れないもの」もあるでしょうし、自己変革は難しい部分もあります。
転職先の職場文化に「自分が受け入れきれなかった」「その職場文化を軽視している」「 全然仕事を覚えられない人」というレッテルを貼られることに繋がります。
そのため「何度も同じことを注意される」人材は、周りが「教える気をなくす」ことになります。
ですので、いくら「前職のキャリアがある」という状況でも、転職先の職場に自分自身を適応する能力がなければ「無能な人材として」評価されることになります。
そのような人材になると、その職場での自分の位置を作ることができず、働きにくい職場になってしまうことになります。
仕事ができない介護士:特徴
私が出会ってきた中で、仕事ができないと評価される介護師の方には共通した課題があるように思います。
それが「素直さ」です。
この素直さは非常に重要であり、真剣に心配し指導しようとしている先輩や同僚に対して、失敗したことを言い訳したり、受け入れられなかったりする態度をとると、教える側も人間ですので、教える意欲が低くなります。
もちろん、嫌味のような言い方で教える上司や先輩も存在するでしょうが、そのような方に対して素直さを見せない、受け入れられない、拒否する態度が表れます。
ただし、注意されること自体が受け入れられない方もいます。
特にこのような方は自信過剰気味であり、上から目線で物を言ったり、勝気な性格であることが多いようです。
信用している人だけしか受け入れられないということも理解できますが、チームワークを考えるとそれだけでは不十分です。
評価する人は全体的な判断で、仕事ができるかどうかを判断します。
仕事ができない介護士:改善する方法は「事業方針を理解する」
例えば、利用者の方には「必ず敬語で接しましょう」そのような施設もありますし、「信頼関係のために少しはフランクな言葉を使いましょう」そのような考えの施設だってあるのです。
その職場の方針でサービス提供の方法も様々です。
前の職場だったら良かったけど「今の職場では指導対象にされる」のであれば、その職場の文化に合わせなければいけません。
これは重要なことです。
事業方針があるのです。
その方針を理解しないで個人の判断で自分勝手に働くことは、「組織人として適応しない」ことにもなります。
よく「よかれと思ってやった」という気持ちで前の職場で当たり前だったことを、自分の判断で実行してしまう方がいます。
しかし、これは基本的にその職場の事業方針に合っているかどうかとは別の話です。
そのため、一度相談をするか先輩に判断を求めるなどするべきです。
しかし、当然のことと勘違いしてしまうため、すれ違いが起きます。
その結果、後から「あの人は仕事ができない」といった陰口や悪口、人間関係の悪化につながることがあります。
仕事ができない介護士:改善する方法は「記録をとること」や「学ぶ姿勢」をみせる
何度も注意される人材に多い特徴としてメモを取らないことがあります。
まずは「組織に適応すること」から意識していきましょう。
そのため、「教えられたことは、必ずメモを取る」ようにしましょう。
「メモを取る」ことは、積極的に学ぼうとする姿勢でもあります。
メモを取ることは覚えることではなく、積極的に吸収しようとしている姿勢をアピールしていることになります。
可能であれば「相手に教えてもらった時に、必ず質問」をしましょう。
質問はその指導に誠心誠意「理解しよう」としている現れです。
つまり覚えようと努力をすることが必要です。
「覚えようとする努力を見せない」と「やる気がない」と思われてしまいます。
やる気がない職員には、誰にも教えたくないのです。
教えたくないという感情がある上に、失敗まで繰り返されると注意すらしたくなくなります。
そうなると「その職場に居づらい」と後悔してしまうことになります。
つまりメモをとることは「やる気を見せる」ことに繋がります。
何度も注意される職員の特徴的なものとして、「アドバイスをしても、そのアドバイスに対して実行しないことが多い」です。
つまり教えたことに対して、改善する行動をしないのであれば、周りの職員は「教えても無駄だ」ということを心証として持ってしまいます。
ですので、失敗してもいいけども、それを繰り返さないような対策を「自分自身で行えるか」ということが必要になってきます。
そのために「メモをとること」は有効な手段になります。
メモを取ることは、介護・福祉職において非常に役立つ能力です。
メモを取る習慣は、特に記録や業務が発生する職種では日常的に必要なスキルとなります。
そのため、メモを取る能力が高い方は、そういった記録以外にも力を発揮しやすくなります。
また、真剣に聞いている様子が相手に伝わりやすいため、信頼関係の構築にも繋がりやすいです。
仕事ができない介護士:改善する方法は改善志向をもつ
失敗する理由を自分自身で分析できるのであれば、それを職場のルールとして提案することも重要です。
これは「事業方針を理解し、なおかつメモを取ったりすることにより、自分自身が失敗を避ける方法」を行っていることが前提になりますが、それでも失敗を繰り返すことは、職場内のシステムがわかりにくいこともありえます。
つまり職場のシステムは、「誰が見ても、情報を共有しやすいようなシステムになっていることが前提」としてありますが、そのようになっていないから、わかりにくいシステムになっている可能性があります。
わかりにくい状況であれば「失敗が起きやすい」ことも当然です。
つまり、失敗を繰り返すことは個人の責任ではなく、職場のシステムに由来することもありえます。
ですので、自分が失敗した理由や分析ができるのであれば、提案して職場全体で改善する方法もあります。
この方法は少し上級テクニックにもなりますが、提案型で課題解決思考までできると優秀な職員として逆に評価されることもあります。
まとめ:仕事ができない介護士:何度も注意される人にならない方法
仕事ができない職員と思われないようにするためには「学ぶ姿勢」をしっかり見せましょう。
そのために必要なことは「事業方針を理解すること」と「メモを取ること」です。
事業方針を理解しようとする姿勢は、自分自身もその職場に適応させようとする姿勢を見せていることになります。
「メモを取ること」は、学ぶ姿勢をアピールすることにより、やる気を見せることにつながります。
学ぶ姿勢を見せた上で「改善思考」をもって仕事をしていくことが重要です。
長年働いてきてこられた方は「自分のルール」があります
それは全然構いませんが「組織に順応する」ことは、ポイントとして理解しておきましょう。
勉強姿勢を見せるだけで、失敗に関する周りの負の感情もだいぶ抑えられると思います。
今回は「仕事ができない介護士」をテーマにお話ししましたが、その前提としてあるのは「教育体制が整っている職場」ですよ。
\最後まで読んでくれてありがとう♪/
参考になれば幸いです。