AI技術が進歩することによって、様々な仕事・業種がなくなるのではないか?と危惧されている状況にあります。
AI技術の進歩によって、「社会生活はさらに便利になる!」と個人的にも考えていますが 、生活していくためには「仕事をしてお金を稼ぐ」ことも必要になってきます。
例えば、「自動運転技術」が少しずつ世に出始めてきていますが、自動運転の車両が増えると、職業運転手をしている人達は、仕事が少なくなることになります。
また最近では、近くのスーパーでもセルフレジが目立ってきていますので、店舗スタッフ数も少なくなってきています。
つまり、「人が働かなくてもいい世の中」になってきています。
働かなくて良い世の中が素晴らしいのかはわかりませんが、経済的活動が根本的に変わってくるのではと思います。
そのため働かなくてもいいけども、仕事がないと言う今まで経験したことがないことになってくるのではと思います。
働きたくても、仕事がない世の中ではなく、働かなくてもいいけど、仕事がないという新しい価値観がうまれるのではないでしょうか。
しかしながら、介護職が将来AIによって完全に置き換えられることは、現時点では考えにくいとされています。
介護職は、人間と人間とのコミュニケーションや、身体的・精神的なケアが主な仕事内容であり、これらの業務は、AIによって完全に代替することができないとされています。
今回は「介護職が将来にわたってAIに負けない理由」をテーマにお伝えします。
・将来の仕事に興味がある方へ
・介護職・福祉職に興味がある方へ
介護職とAIの関係について
介護職の人材は「対人サービス」を仕事にするので、実態として「業務効率を上げようとして、ICT技術を導入すると多くの事業所はICTを使えない」ことが多いです。
ですので、介護職の中でもICT技術を持っている人達は、すごく貴重な人材であり、それだけで出世のスキルになったり、評価されたりと多少の「ICT技術」を持っているだけで、得することが多いことが介護職・福祉職の実態でもあります。
今後もこのICT技術を 導入する介護事業者は、増えていくと思われますが、今後は人工知能の導入も視野に入ってくるのではないかと思います。
AIは基本的には、人間の代わりとして、「人間の代わりに考えて、解決する」ために使われることが多いので、例えばICT技術で困っていることがあったとしても、人工知能が最適な解答を導き出すということが可能になってきます。
ですので、わざわざ ICT 技術を身につけなくても人工知能が解決まで導いてくれるという状況になると思います。
私たちが調べたいものを、検索サイトで打つだけで情報が手に入ってきたように、今後は人工知能に「困ったことを聞けば、良き相談相手として解決をしてくれる」という状況になると思います。
このように考えれば、福祉的なサービスが必要な方は、「情報」が必要ということもありますが、基本的には人が行うサービスが必要なものが多いです。
例えば、「今このような状態だから、どのようなサービスを利用していいか?」というような情報については、人工知能が解決してくれることが多いと思います。
今現在では、ケアマネージャーや自治体またはその他の相談支援を行う機関が行なっているようなことは、人工知能が代理で行うことがありえると思います。
しばらくは、そのような事務的な窓口業務が主になってくるのではないかと思います。
もう少し進めば、「その人に応じて必要なケアプランやサービス計画を立てる」ところまで行くかもしれませんが、その人の実際の状況であったり、情報取得などは必然的に人を通して行うことが必要になると思いますので、そういったサービス計画を立てることも、人工知能が主になるには、まだまだ先の話と思います。
もちろん補助的なものとしてAIが活躍することはあると思いますが、人工知能の出現によって、計画作成を行う人材が職を失うことは考えにくいと思います。
ここが「情報を人工知能に与えられる場合」と、「情報を代理で人工知能に与える場合」の違いになるのかもしれません。
例えば、建築の計画や返済の計画などは、「自分がやりたいことについて」の、情報を人工知能に与えられる場合であれば、その計画作成などは人工知能でできるのではないかと思います。
人工知能に職を取られるわけではなく、人手不足の理由で人工知能が作ったケアプランでも「とりあえず認める」ような、行政の判断がまかり通るのであれば、必然的に計画作成をする人材の働く機会・場所は減るのかもしれません。
その場合は失業より「業務効率化」の側面が大きいと思います。
介護職はAIで代用・変われないことが多い
特にAIでは難しいとされているのが、精神的な関わり方です。
介護や福祉職では対象者が、高齢者であれ、障がいのある方であれ、児童であれ精神的なケアも必要になってきます。
単なる「話し相手」という意味であれば、AIでも代用できるのかもしれませんが、福祉的なサービスを必要とされる方は、「孤独になる」ことが、特に状況を悪化させることが多いので、人との関わりが必要になってくることが多いです。
精神的なケアが含まれる仕事は、AIではなかなか変えられないと思います。
介護職には、肉体的なケアも必要になってきますが、例えば人工知能を搭載している介護補助ロボットなどが出てくるのであれば、その介護補助ロボットと協力しながら、介護職が仕事をするということが多くなってくるのではないかと思います。
現場の感覚から見ても、介護職が必要なくなることはありえないと思います。
介護職はAIが補助に入る前に経験したほうが良い
介護や福祉の業界は不況になれば、人材が集まりやすく、景気が良くなれば、人材が離れやすい傾向があります。
これは介護。福祉業界が不況に強いことを表していますが、これは少し語弊があります。
不況に強いことは確かですが、今後 AI の導入により業務効率化が上がり、「需要が高い状態でも、介護職の人材がそれほど必要ない」という状況になれば、現在では介護のプロフェッショナルほど管理者・事務的な業務が多いので、時間的なゆとりもでき、現場で活躍する介護職のスタッフはプロフェッショナルになることが多くなると思います。
「需要が高くても、介護職がそれほど必要ない」という世の中になれば、もちろん採用する窓口も少なくなってくるわけで、今現在では「未経験の人でも入職しやすい」のですが、今後は「そうではない可能性がある」ことはいえます。
介護・福祉業界の中でも、介護士だけではなく事務職や送迎職員・営業職などの様々なスタッフによって事業を支えています。
介護・福祉業界の経験がない人たちを、わざわざ外部から雇う必要がなくなってくる可能性があります。
まとめ:介護職・福祉職が将来「AI」 に負けない圧倒的な理由
AI技術の進化により、介護現場においても様々な業務の効率化や支援が期待されています。例えば、AIによる利用者の健康状態のモニタリングや、訪問介護のルートの最適化、薬の投与や食事の管理などが挙げられます。
また、AIによる技術や製品が、介護職員の負担軽減や、利用者のQOL(生活の質)向上に役立つ可能性があります。
つまり、AI技術が介護職の仕事を置き換えることはなく、介護現場においては、人とAIが協力して業務を遂行することが期待されます。
しかしながら、今現在のように介護・福祉業界が人手不足だから、「未経験の人材でも採用したい」と考える事業所は減ってくるものと考えられます。
もし興味があるのであれば、早めに転職活動をされることをおすすめめします。
参考になれば幸いです。