「前職の退職理由は給与が低かったから」
「転職して給与向上をさせたい!」
そのような気持ちにより、退職に至ることはよくあります。
介護・福祉職の退職理由
1位:職場の人間関係に問題があった
2位:結婚や妊娠、出産などライフイベントの為
3位:事業所への不満
4位:将来のキャリアが不安
5位:他に良い職場があった
6位:収入が低い
参考:厚生労働省|介護労働の現状と介護雇用管理改善等計画について
介護や福祉の仕事を転職する人の中で、退職理由として常に上位にある「給与関係」については、2020年の調査時点では6位の退職理由になっています。
「仕事」とする以上は仕事に応じた「見返り」を求めるべきです。
「収入が低い」ことは、転職する理由としては、十分な理由になりますが、「採用面接」の時に、退職理由を聞かれたら「答えにくいこと」になるのではと思います。
ですので、「一身上の都合」と答えることが多くありますが、「一身上の都合」は便利な言葉で履歴書によく書かれています。
これは採用面接をする者からすると、「非常に曖昧なもの」「不透明なもの」に読めてしまいます。
できれば「一身上の都合」と履歴書に書いていたとしても、口頭では丁寧に説明できることがベストです。
今回は「介護・福祉の採用面接で、「前職の給与に不満」があった場合の伝え方」についてお話をします。
・前職を給与に不満があったことで退職した方へ
・採用面接を控えている方へ
\ あなたにとって理想の職場/
採用面接で「前職の給与に不満」があった場合の伝え方に注意する理由
前職の退職理由が「給与・収入面」であった場合は、採用面接でお話しするのはあまり良くないと思います。
交渉も含めてです。
ただし「ストレート」に伝えてはNGということです。
大きな理由としては「採用面接官・人事担当者」の心証が悪くなることを避ける必要があるためです。
「収入が優先的な価値観の人材である」
人事担当者がそのように感じたら、「あまり良い仕事はしない」という先入観の方が先に立ってしまいます。
これはかなり危険なことで、そのような印象を抱かれると「内定」する可能性が低くなることになりかねません。
採用面接で「前職の給与に不満」があった場合の伝え方は人事担当者の印象がポイント
介護・福祉の仕事のみならず、多くの仕事は「社会や組織に貢献する」ことによって給与を支払っています。
そのため「貢献をしないうちに、待遇を求めること」が、人事担当者は「良い人材」になりえないことを知っています。
ですので「給与の交渉」に関していえば、採用面接の場で行うことはしないほうが良いです。
基本的には「求人票」などで、「条件に納得した状態で応募されている事が前提」としてあります。
そのため「交渉ができる項目」については、「求人票に載っていない内容のみ」と捉えたほうがよろしいです。
採用してもらい「働く」ことを目標とするのであれば、「給与交渉」は採用面接ではしないようにしましょう。
そのかわり雇用された上で、仕事にも慣れ実績ができ始めたのであれば、「給与・待遇交渉」のチャンスはでてくると思います。
そのチャンスまで我慢することが良いです。
介護や福祉の仕事も例外ではありません。
人事担当者は「組織に貢献することを優先」してくれる人材の方が欲しいわけです。
先に「給与ありき」は不確定要素が強いので警戒心が生まれることが多くなります。
採用面接で「前職の給与に不満」があった場合の伝え方の具体例
ストレートに伝えるのではなく、「言い回し」「言い方に気をつける」とよいです。
悪い例
採用面接官
「退職に至ったとか教えていただけますか?」
求職者
「給与が低くあまり評価されなかったからです」
これはNGです。
上記のように答えてしまうと、
「自分の仕事云々より、収入の面で判断する人材である」
「給与が高くないと仕事内容に興味が出ない人材である」
「早期退職してしまいそうな人材である」
上記のように判断をされてしまうことになります。
例えば、
採用面接官
「退職に至った理由を教えていただけますか?」
求職者
「前職では周囲からの期待は受けていたと自覚しており、その期待に応えようと自分なりに勉強はしてきました」
「これに対して、組織の業務効率などの実績はできたと思います」
「しかし、それが成果に通してあまり評価されていなかったように思います」
「御施設では、様々な業務効率に挑戦され、積極的に職場環境の改善に挑戦されています」
「そういった中で、自分がどれくらい実力を発揮できるか?一緒に挑戦したいと思いました」
上記のように述べられると、「正当な評価をする状況が、この人材のポテンシャルを発揮できる要素である」と採用面接官・人事担当者に心証を抱かせることができます。
なおかつ、自然な形で志望動機も入っています。
収入をメインでなく、あくまで「組織に貢献」を価値観として伝えることがポイントです。
志望動機まで自然に入っているように伝えられると、求職者の発言に対する信憑性まで良くなるので、好印象を抱くように仕掛けることも可能になってきます。
給料に不満があったことが、退職理由になることが、後々転職活動に引きずることは言い方次第、伝え方次第で全く別の印象を与えることが可能です。
介護や福祉の仕事は「給与が低い」と言われますが、それは「質の高い人材に、給料を払えない」わけではなく、「組織にしっかりと貢献してくれる職員を評価したい」と言う思惑があります。それが今まで不透明な職場は多かったのですが、キャリアパス制度を導入することにより明確な評価をする職場は広まってきています。
まとめ:介護・福祉の採用面接で「前職の給与に不満」があった場合の伝え方
前職の給与に不満があることで退職に至った人が、次の転職先で給与に関する交渉をしがちなことがあります。
具体的な金額を提示してしまうこともあるでしょうが、それを一切出していなくても「評価をしてほしい」と伝えることは可能なのです。
実績を強く PR したとしても、その実績が応募先の職場でもそのようになるとは限りません。
ですので、さりげなくアピールするのが良いのです。
応募先でも「実績が通用する前提」でお話をされている方もいらっしゃいます。
そのような方に良い印象は受けません。
あくまでも「郷に入ったら郷にあわせて貢献する」ことです。
それを理解せず「実績だけをPR」はマイナスになります。
実績は過去の大事な足跡で、仕事力を証明することはできますが、未来を保証しているわけではありません。
その職場では「勉強する姿勢」が大事です。
「評価をしてほしい・待遇を保証して欲しい」その考えを伝える人で、印象が比較的多いのが「挑戦意欲」と「貢献意欲」がある方です。
実績をPRし「その職場と一緒に取り組んで、組織貢献をする」そのように正しく伝えられるとマイナスに働くことが少なくできます。
給与を相場以上に高く設定している求人票もあります。
想定以上に給与を高くすることによって、割に合わない仕事をしなければいけなくなる可能性もあります。
ホワイトな職場とブラックな職場の給与面での違いは、明確な基準を基に評価をしてくれるかどうかです。
介護・福祉の業界は常に多くの求人票があります。その中から「理想の職場」「ホワイトな職場」を見つけることは至難の技です。
下記のノウハウで「理想の職場」を探すことが、『驚くほど簡単』になります。
参考になれば幸いです。