人事担当者として1000人以上の介護・福祉職の方々とお話してきました。(プロフィールはこちら>>)
『こどもの力になる仕事がしたい!』
そのような目標を立てられたら、是非とも「児童福祉分野」を考えてほしいです。
実際は別に保育士等の資格がなくても子どもに関わる仕事はできます。
ただし、子どもに関わる仕事をするのであれば資格があった方が確かに選択肢は広がります。
未経験で資格がなくても、とりあえずは「子どもに関わる仕事に付き、そこから資格を取る」というのがルートとして考えられます。
しかし、問題は、資格なしで未経験の方を雇ってくれる職場というのがどういう職場なのかということです。
基本的にはたくさんあるんですが、求人票から今後のキャリア展開が想像できるようなところを選ばないと、子どもに関わる仕事を長くやっていくということが難しくなる可能性が出てきます。
今回は「資格なし・未経験でも可能な求人票の見方」をテーマにお伝えします。
・児童福祉分野に就職・転職したい方へ
・新卒者や未経験の方へ
・子どもに関わる仕事をしたいと考えておられる方へ
- 子どもに関わる仕事が資格なし・未経験でも可能な理由
- 子どもに関わる仕事で資格なし・未経験でも可能な求人票の見方
- 子どもに関わる仕事:「児童関係の資格」があると強い
- まとめ:子どもに関わる仕事:資格なし・未経験でも可能な求人票の3つの見方
・「未経験や資格なし」でも可能な求人票は、キャリア構築ができる職場を見抜くことがポイントです
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子どもに関わる仕事が資格なし・未経験でも可能な理由
児童福祉分野のサービスは大きく分けて3つです。
何らかの事情で養育環境が整わず、親と離れて施設内で暮らす事業、または母子を支援する事業
代表的なものは、児童養護施設等になります。
代表的なものは障害児通所支援施設等になります。
代表的なものは保育所等になります。
児童福祉に関するサービスは、児童福祉法に規定されているだけでも14種類あります。
厳密にいえば14種類に縛られているわけではありません。
例えば放課後等デイサービスは障害児通所支援施設の一つとされています。
児童福祉の仕事は子どもに関わる仕事であり、特定の資格を持っている方が強いのは確かです。
ただし、未経験で資格がなくても可能な場合があります。
これは、職場全体で見た時にその資格を持っている人が何名必要であるという規定があるためであり、それを満たせば他の人が無資格であっても構わないわけです。
名目上では補助として、職員としての採用が可能になります。
そして、実務経験を一定の期間積むことで、例えば児童指導員などの資格が取れるというルートがあります。
子どもに関わる仕事で資格なし・未経験でも可能な求人票の見方
未経験で資格のない方が一定期間の実務経験を積むことは重要なポイントですが、それがしっかりと可能な職場であるかどうかを検討する必要があります。
「一定期間だけで勤めるだけでも構わない」というドライな考え方もありますが、将来的に自分のキャリアを積み重ねる視点から見ると、同じ職場で長期間働くことがメリットが大きいです。
そのためには、キャリアが積めるような求人を見抜くことが重要です。
1.資格なし・未経験でも可能な求人票の見方:目的を明確にする
先に述べたように、児童福祉分野のサービスは大きく分けて3つです。
- 生活全般を支援する事業
- 障がいや発達を支援する事業
- 保育を支援する事業
児童福祉分野でも全く機能が違ってきます。
ですので、「安易に子どもと関わりたい!」という思いではなく、「子どもの福祉」のために、「何を自分がしたいか?」をしっかり考えて選んだ方がよろしいかと思います。
求人票を選ぶ際には、まず職場の方針や児童福祉に関連するサービス内容が、自分の目的と明確に合致するかどうかが重要です。
特に未経験で資格がない場合、これらの点を積極的に採用面接でPRすることが必要です。
自分の積極性や熱意を明確に表現することで、印象を良く評価してもらうことができますので、しっかりと準備しておくことが重要です。
採用面接で「子どもと関わりたい!」「子どもが好きだ!」ということを全面に出される方がいらっしゃいますが、採用面接官にはあまり響かないと思って良いです。
なぜなら、それは感情的なものになってきますので 、PRのポイントになりにくいからです。
そもそも「こどもが苦手」なら応募してきません。
前提条件すぎるのです。
可能であれば、児童福祉分野のサービス形態は数多くあるのに、なぜその事業を選んだかを明確にしておくとよろしいでしょう。
2.資格なし・未経験でも可能な求人票の見方:職員教育に関する社内制度の有無
意外と、求人票で転職を判断する際に考慮されていないことが、その職場において職員教育に関する社内制度が整っているかどうかです。
特に未経験や資格なしの方にとっては、これが非常に重要なポイントとなります。
時折、「未経験の方でも安心して働けます」といった文言が求人票に記載されていることがありますが、これは具体的に職員教育に関する社内制度を説明しているわけではありません。
具体性がないため、これが自分に合わない可能性もあります。
極論を言えば、自分が親切かつ丁寧に教えられると感じれば、それが求人票通りであると言えます。
相手がどう受け取ろうが関係はありません。
具体的に、教育に関する制度が存在しているかどうかをしっかり説明している求人票を選ぶことが重要です。
また、前提知識が求められる事業所も存在しますが、その場合は職員教育に関する社内制度が整っていない可能性があるため、注意が必要です。
3.資格なし・未経験でも可能な求人票の見方:基本的な見方をおさえる
たくさんある求人票の中から、どのように良い職場を選んでいくか?基本をおさえましょう。
求人票の見方の基本:定着率と組織構成
ます。これは求職者にとって重要な情報であり、特に「定着率」はその職場が積極的に行っている取り組みの結果を示しています。
「定着率が高い」ことは、その職場がノウハウを蓄積し、働きやすい環境を提供している可能性が高いです。
「組織構成」については、その事業の特徴を示すものであり、女性が活躍している分野であることがわかります。もちろん男性職員も存在するでしょうが、組織構成を公表している事業所はその組織の特徴をより明確に伝えています。
例えば、正規職員が多い事業所は、業務を分担し責任感を持って働いている組織といえます。
逆に非常勤が多い場合、正規職員は非常勤のマネジメントも含め、多岐にわたる業務に携わっている可能性があります。
組織構成の公表は、その事業所の運営方法や働き方についての理解を深める助けになります。
事業の性質によりますが、基本的に正規職員の割合が全体職員数に対して3分の2ほどであれば、役割分担などが進み、それほど負担のない業務である可能性が高いと経験的には思います。
正規雇用率が高いため、給与や待遇が低く抑えられる傾向があります。
しかし、それを克服しているのであれば、あまりデメリットにはなりません。
例えば、法人の規模が大きければそれだけ人件費にかける割合も高くなる傾向がありますので、法人の規模も参考にすると良いかもしれません。
求人票の見方の基本:職場改善へのアプローチの有無
児童福祉分野も、他の福祉事業と同様に業務が膨大であり、職員には精神的・肉体的な負担がかかることがあります。
また、事業の性質上、女性が活躍しやすい職場が多いです。そのため、女性の働きやすさがどれだけ考慮されているかが、長期的なキャリア構築において重要です。
例えば、子育てに一段落がついた40代・50代の未経験・資格なしの方が新たに児童福祉分野に携わろうとする場合、今度は自分の親の介護などの問題が出てくることがあります。
そのため、働きやすさを考慮した職場で働くことが、キャリア構築にとって都合が良いと思います。
「無理がないように働ける」環境を事業所全体で提供し、アプローチしているかどうか、職場環境の改善にどのように取り組んでいるかなど、求人票やホームページなどで調査することが重要です。
子どもに関わる仕事:「児童関係の資格」があると強い
未経験・無資格の方にとっては、児童福祉系の資格を取得するには時間がかかるかもしれませんが、児童福祉領域での就職には児童関係の資格が非常に有利です。
一部の事業所は「未経験・無資格でも応募可能」として求人票を出していますが、児童福祉領域で働くためには資格取得が適しています。
希望が児童福祉領域であれば、資格を取得することを検討すると良いでしょう。
特にお勧めなのは、保育士の資格です。
この資格は児童福祉分野全般で活用でき、保育園だけでなく他の児童福祉施設でも役立ちます。
保育士資格は児童福祉分野で非常に有力なものであり、精一杯頑張りたい方にはお勧めです。
実務経験を積んでから自動指導員資格などの取得も一つのルートですが、保育士を取得していた方が転職へのルートが大きく広がることは間違いありません。
働きながらでも保育士の勉強は可能です。
未経験・無資格の方でも挑戦することを強くお勧めします。
検討される場合はどうぞ。
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まとめ:子どもに関わる仕事:資格なし・未経験でも可能な求人票の3つの見方
児童福祉分野は人気がありますが、その一方で離職率も高い傾向があります。
事業所自体も増えており、そのため求人票が非常に多いことに驚かれるかもしれません。
転職の条件に「自宅から近い職場」や「給与が高い職場」など、様々な条件があるかもしれませんが、働く職場を選ぶ際にはしっかりと吟味されることをお勧めします。
保育士は児童分野で働く上で強力な資格です。
\最後まで読んでくれてありがとう♪/
参考になれば幸いです。