人事担当者として1000人以上の介護・福祉職の方々とお話してきました。(プロフィールはこちら>>)
「履歴書や職務経歴書・採用面接で自分をよく見せたい!」
その気持はすごくわかります。
「内定を必ず勝ち取りたい」という気持ちがあれば、自分をよく見せたくなりますよね。
謙虚になり過ぎてもよくありません。
謙虚になりすぎるのも、自分のキャリアをアピールできないからです。
ただし、「事実とは違う」「事実とはかけ離れていく」内容は良くありません。
程度にもよりますが、遅かれ早かれ「バレる」と思ってください。
しかし、よく見せたいという考えがあることも事実なのです。
今回は「履歴書・職務経歴書は上手に「差」をつける方法」をテーマにお伝えします。
*ウソはトラブルになってしまうので絶対に NG です。
・介護職(福祉職)へ転職を考えていて、効果的なPRに悩んでいる方へ
・嘘は基本的に「矛盾」がでるので、バレます。矛盾がなければ、嘘にはなりません。
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履歴書・職務経歴書は上手に「差」をつける方法
前提として伝えておきますが、ウソに関しては絶対にNGです。
学歴や職歴を詐称したり、または資格を取得していないのに、取得しているような書き方をすることは、一生を台無しにしてしまう可能性もあります。
絶対にやめておきましょう。
ウソは駄目ですが「大げさにアピールする」「盛った話をする」ことについては、そのような話し方をする方もいます。
どの程度まで許容できるのか?
基本的には、採用面接官が「疑った」としても、個人情報保護法があるので、前の職場に電話をかけてまで、調査をすることは少ないかと思います。
そのような問い合わせに答える企業も少ないかと思います。
人事担当者は履歴書や職務経歴書だけでは「嘘」はあくまで推測でしか判断できません。
しかし、面接を通じて矛盾が浮き彫りになることがあります。
ですので、履歴書や面接で嘘がないか人事担当者は面接で見抜こうとします。
面接で疑念を抱かれれば、ほぼ内定がもらえない可能性が高まります。
基本的に疑われた時点で、「信用されることが難しい」と認識されれば、まともな職場は採用を見送る傾向があります。
もし答えた場合、その企業の信用性にも関わってきます。
ですので、採用面接官は求職者の情報から得たものを「心証」で判断していくことが多いです。
以下のポイントを押さえていけば「嘘」という心証にはなりにくいと思います。
1.嘘っぽくならない履歴書・職務経歴書:「根拠」をもつ
書類でも、口頭でも何かしらアピールする時には「根拠」が必要になってきます。
この根拠がないことは採用面接官からすると、嘘っぽく聞こえるのです。
例えば
前職ではマネージャーとして、人間関係の改善を徹底的に行いました。
そのため離職率が10%まで低下しました。
このような職務経歴書を書いたとしましょう。
このように書かれていると、採用面接官は「なぜ離職率が10%まで低下したのか?」興味を持って聞くと思います。
職務経歴書に離職率は10%まで低下したと書いてありますが、具体的にはどのようにしなことをしたのかを教えてくれますか?
ここで根拠のある回答ができれば、採用面接官は疑うことはしないです。
例えば
このような「抽象的な言い方」であれば、採用面接官は「事実とは異なる」と疑ってしまいます。
職員と話すことだけで、離職率が改善するのであれば苦労はしません。
単純なものではないと知っているからです。
例えば
まずは職員が「つらい」と思っていることを知ることから始めました。
その方法として、職員との面談でヒアリングをしました。
サービス残業が多い事実を発見しましたので、時間内で終わるように効率的に業務を行う方法を職員と一緒に考えました。
職員のアイデアを基本的には取り入れることに集中しました。
時間はかかりましたが、その結果「サービス残業がなくなった」ことが離職率の低下につながったものと考えています。
このように答えられると、採用面接官は疑うことはしません。
この求職者がその離職率の低下に関して貢献してきた根拠が明確に理解できるので「事実であろう」と心象を持つのです。
「それで改善するのか?」という疑いをもってかかる採用面接官もいるかもしれませんので、その時はこのように伝えると良いです。
このように前置きすると「情報漏洩に関しても信頼できる人材」というアピールができます。
2.嘘っぽくならない履歴書・職務経歴書:専門的な内容
前職が介護・福祉業界であるのであれば、専門的な内容に答えられるようにしておくべきです。
介護・福祉業界では「実務年数」という概念がありますが、その実務年数が長いからといって「実力を示す指標」になるわけではありません。
ですので、経験豊かな採用面接官ほどそのことを理解しています。
実務年数が長い人ほど、専門的な内容にも応えられるように気をつけておくと良いかと思います。
また、他業界の知識に関しても、採用面接官はいろんな人と話すことが多いです。
そのため介護・福祉以外の知識が豊富な採用面接官もいます。
他業界から介護・福祉業界を希望する方は、特に「介護・福祉の分野だから、あまり前職の業界のことを知らないだろう」と思い込まない方がいいです。
ですので「どうせ知らないだろう」と、生半可な知識で大げさに話をせず、事実を語るようにしたほうがよろしいかと思います。
今では、インターネットに様々な専門的な知識もあります。
口コミや評価も掲載されます。
それが、全てではありませんが、後から履歴書や職務経歴書・採用面接の内容を精査する時に「事実を言っているのか?」ということについて、インターネットを参考にする採用面接官もいます。
3.嘘っぽくならない履歴書・職務経歴書:仕事に対する信念を説明しよう
履歴書や職務経歴書・採用面接で話を盛ろうが、謙虚に話そうが「仕事に対する信条があるかどうかということは非常に重要なことです
例えば
仕事に対して「できる方法を考える」ということを、自分の信念・信条として働いてこられた方はそれが雰囲気に現れます。
ですので、採用面接官はその雰囲気を感じ取り「信頼できる話だ」と心証を持つことができるのです。
履歴書・職務経歴書の嘘がバレる理由
ウソでアピールすることについては絶対にNGです。
ただし「勘違い」ということで話を進めてしまうこともあると思います。
必ず提出する前に履歴書や職務経歴書を確認し、勘違いのまま進めないようにしましょう。
1.嘘がバレる理由:勤務年数は後々わかることがある
勤務年数はほぼ確実にバレます。
他業界から介護・福祉の業界に勤められる方は、わかることは少ないですが、介護・福祉業界または、近い業界(医療・教育関係など)はほぼ確実にわかります。
理由は、介護・福祉の業界は「実務年数」という概念があって、何かしら資格を習得する際に「実務年数」が必要な資格があるからです。
この実務年数は、該当の職種を経験した年数のことですので、勤務年数と同じことが多いです。
職場から「資格取得を命令された」時に実務年数を提出しなければいけません。
その際には証明書等も必要になってきます。
そこで履歴書と違いが出てきた場合は、ほぼわかります。
そのため勘違いの際は、誠心誠意の謝罪をする他ありません。
2.嘘がバレる理由:資格についてもバレる
これもわかります。
基本的に職場に「関係のある資格を取得している」と開示した場合は、その登録をしないといけません。
職員配置として必要になってくるからです。
未経験の方で多い資格の間違いとして、名前が似ている資格も多いので、思い込みで間違わないように確認をしましょう。
雇用契約の際に、資格証等をコピーすることが多いのでその時に判明することが多いです。
悪意がないのであれば、誠心誠意の謝罪でトラブルを避けることは可能かもしれませんが、評価は下がると思いますので、勘違いがないようにするべきです。
3.嘘がバレる理由:雇用保険で前職はバレる
社会保険の加入歴を通じて職歴が明らかになるというアドバイスを見ることがありますが、基本的にそれは難しいです。
本人以外が情報請求をすることはできません。
年金については基本的に年金事務所でしか確認できず、雇用保険に関してもハローワークでしか情報が得られません。
そのため、ほぼ社会保険を通じて経歴を特定することは難しいと考えていいでしょう。
経歴の詐称については、一般的に調査が難しいですが、「人づて」などで情報が漏れることもあるかもしれません。
ただし、雇用保険被保険者証からは「前職」の加入歴が確認できることがあります。
特に、狭いエリアで転職を繰り返してきた方は、「人づて」で経歴がわかることがあります。
まとめ:履歴書・職務経歴書で上手に「差」をつける方法
基本的に、「話す内容には根拠を十分に説明」できればよろしいと思います。
大事なのは採用面接官の心証をいかに良くするかです。
ですので、「大げさに話すべきか?謙虚に話すべきか?」ということに着目する必要はありません。
盛りすぎて話した場合も、その根拠を説明できれば全然構わないのです。
ただし、盛りすぎた場合「ハードルを上げてしまう」ことにもなりかねませんので、それ相応の根拠が必要になってきます。
そのためさじ加減は難しいところはありますが、「私すごいでしょう?」だけでは終わらずそのすごい部分を根拠をもって説明できればよいと思います。
\最後まで読んでくれてありがとう♪/
参考になれば幸いです。