人事担当者として1000人以上の介護・福祉職の方々とお話してきました。(プロフィールはこちら>>)
仲の良い友達と楽しくおしゃべりしていると、自然とポジティブな気分になるっていいですよね?
介護や福祉の転職を考えている方にとって、新しい職場での人間関係はとても重要です。
気の合う同僚。仕事仲間たちと囲まれると、そのポジティブな影響が自分にも及びます。
こうした良い雰囲気の中で働くことで、「自分も明るく愉快な気分になる!」と感じることでしょう。
一方で、ネガティブな気分の人たちに囲まれると、それが自分にも影響を及ぼすことがあります。
職場の雰囲気は、その職場を構成する職員たちの関係性や態度によって大きく左右されます。
特に、同調圧力が介護や福祉の職場では潜在的なリスクとなり得ます。
同調圧力とは、周囲の意見や行動に合わせようとする心理的なプレッシャーのことです。
例えば、他の職員がネガティブな発言や悪口を言っていると、それを聞いていると「いつの間にか」自分も同じような発言をしてしまったり、悪影響を受けたりする可能性があります。
したがって、職場選びの際には、同調圧力の影響を受けにくい雰囲気かどうかを見極めることが極めて重要です。
明るく協力的な仲間たちと囲まれ、お互いに支え合える環境が、介護や福祉の職場での充実感を生み出します。
ポジティブな気持ちを大切にし、同調圧力に流されず、自分らしい働き方を見つけていくことが大切です。
今回は「職場の雰囲気が人間関係を表す」ことを、テーマにしてお伝えしたいと思います。
・職場の人間関係に悩んでいる方へ
・同調圧力に悩んでる方へ
・「コミュニケーションの希薄さ」は危険!
・介護・福祉業界に「向いていない人」も採用してしまう職場は危険!
・役職者が「機能しない職場」は危険!
\ あなたにとって理想の職場/
介護や福祉の職場は人間関係が悪い傾向になるのか?
あなたの働く場所には、好きな人も苦手な人もいますよね?
当然のことです。
人間関係において、好き嫌いの勘定があることは普通の現象です。
特に介護や福祉の職場では、さまざまな性格やバックグラウンドを持つ仲間たちと出会うことがよくあります。
社会人としての仕事においては、「苦手な人にも思いやりを持ち、配慮をすること」が重要ですが、それでも感情は素直に抱いても構いません。
仕事上での協力や円滑なコミュニケーションを築く一方で、自分自身を無理に変える必要はありません。
うまく付き合えればそれでいいのです。
しかし、一つ気をつけなければいけないのが、同調圧力です。
特に人間関係が複雑な介護や福祉の職場では、同調圧力に影響を受けることがあるかもしれません。
同調圧力に流されず、自分の個性を大切にすることで、より良い人間関係を築くことができます。
私は声の大きい人が苦手です!
同調圧力は「コミュニケーションの希薄さ」が原因
人間関係がスムーズでない職場では、主にコミュニケーション不足が背後に潜んでいます。
介護・福祉の施設や事業所において、コミュニケーションの不足が見られる背景には、業務効率の向上が難しく、コミュニケーションの時間が限られてしまうことが挙げられます。
同調圧力が強すぎると、ある意味「ハラスメント」になります。
介護・福祉の仕事では、充実したコミュニケーションが欠かせません。
職場内だけでなく、福祉サービスの中では他の事業所とも連携をとり合うことがあります。
つまり、コミュニケーションが「ある程度必要なスキル」なのです。
ここで言う「コミュニケーション」というのは「社交性がある コミュニケーション」です。
馴れ合いとは違います。
馴れ合いは同調圧力を生み出します。
多くの管理者(マネジメントする立場)は、職場の雰囲気を「仲良く」に持っていこうとしますが、それがそもそも間違いです。
コミュニケーションの大切さを無視している職場は、ミスや介護の品質低下を引き起こし、それが積み重なることで職場の雰囲気も悪くなりがちです。
同調圧力には気をつけながら、良好な人間関係を築くことが、介護・福祉の仕事で成功するための重要な要素となります。
詳細については下記の記事を参考にしていただければと思います。
介護・福祉の転職:職場の人間関係は「採用」の問題もある
介護福祉業界では人手不足が深刻な課題です。
この不足からくる現実的な問題として、「採用基準が低くなる」ことがよくあります。
これは、求職者にとっては「敷居が低い」と感じる良い面もあるかもしれませんが、ホワイトな職場は組織力の低下を招くことを理解しており、慎重な採用をします。
したがって、「採用基準の緩い職場」は潜在的なリスクが高まります。
介護・福祉の仕事においては、「人間性」を正確に評価することが不可欠です。
履歴書だけではその人間性を見抜くのは難しいため、採用には慎重な判断が求められます。
一度採用された後は、職場がしっかりとした業務教育・指導を行えば、未経験者でも安心して業務に取り組むことができます。
教育が明確な職場では、同時に人間関係も悪化しにくいでしょう。
一方で、教育が不十分な職場は、そのまま「採用基準を低くする」ことをします。
これが大変危険です。
たとえば、一人の職員の行動が職場全体に悪影響を与え、組織が崩壊する可能性も考えられます。
つまり、性格や勤務年数、年齢などの要因によって、「人間関係の強弱」が出やすくなります。
これが同調圧力の発生に繋がります。
自分と意見が合わない人が、「役に立たない」と認識されがちになります。
同調圧力から身を守るためには、適切な採用基準としっかりとした教育体制が必要です。
介護や福祉の職場の雰囲気が「我慢」であると危険!
例えば、ある同僚の行動が気になる場合、上司に報告して対処をお願いすることがあります。
上司がきちんと対応するなら、その上司は「まともな上司」です。
しかし、上司が態度を改めずに対応しない場合、上司自体が問題となり、役職者の交代で解決されることもあります。
ただし、職場全体が「我慢を強要する状態」であれば、非常に危険です。
仕事で納得できないことがあっても、それを基本にして仕事をすることは重要ですが、その際には説明が必要です。
しかし、「我慢しろ」と強制される雰囲気がある場合は、明らかな危険信号です。
たとえば、「この非効率な業務を変えたい」と提案しても、介護・福祉の業界には変化が苦手な職場があります。
理不尽な状況に我慢していると、「悪い習慣化」が進むことがあります。
同調圧力に歯止めがかからなくなります。
業務の改善が難しく、我慢を強いる状況では、人間関係も悪化しやすいのが現実です。
介護・福祉の転職:職場の人間関係は「管理者」が全て
介護・福祉の現場で負の感情を、利用者やお客様に与えることは絶対に避けなければなりません。
優れた職員や人材でも、ブラックな職場に身を置くことで才能を発揮できず、キャリアに傷つくことがあります。
特に介護・福祉業界では、マネジメントする管理者の機能が重要です。
この業界は人材不足で、不足は現場の職員だけでなく、管理的な能力やリーダーシップを持つ人たちも不足しています。
したがって、そういった能力がないまま役職に就いていることもあります。
センスのない管理者にも上層部のしっかりとしたサポートがあれば業務が遂行できますが、そのサポートがないまま役職を続けると、管理者はどんどん疲弊してしまいます。
管理者の行動は職場の雰囲気に大きな影響を与えます。
そのため、負の感情が組織内に充満する可能性が高まります。
同調圧力から身を守るためには、職場のリーダーシップが重要であり、良い職場環境を保つことが求められます。
現場職員の言動の影響よりも、管理者などの役職者の言動の方が、職場の雰囲気に対しての影響は大きいのです。
介護・福祉の転職:職場の人間関係は改善しない
職場の雰囲気が悪い場合、一気に解決するのは難しいです。
改善には時間と努力が必要です。
そして、個人では難しいです。
そこで働く人の多くの理解と力が必要になりま。
一方で、改善に取り組まずに運営しようとする施設・事業所も存在します。
そのため、悩んだ末に退職を決断する人は多いです。
これは当然の判断です。
なぜなら、そちらの方が正しいからです。
再度お伝えしますが、「全員がなんとかしたい!」と思って行動しているのであれば、退職せず、改善を期待した方が良いです。
ただし、感情的な思いだけでは改善しないのです。
まとめ:介護・福祉の転職:職場の人間関係は『同調圧力』に気をつけて。
職場の雰囲気がすごく笑顔が溢れる職場であれば、間違いなく一定の水準で安心できる職場だと思います。
そういった職場に巡り合うと、介護・福祉の仕事は楽しいと感じてくれるはずです。
今の職場がそういった職場でないのであれば、転職活動を始めた方がよろしいかと思います。
良好な人間関係があると、自然と笑顔がこぼれるものです。
当ブログでは、これに関する様々なノウハウをお伝えしていますので、ご参考にしていただければ嬉しいです。
この業界では、「エンパワーメント」という言葉が使われています。
これは、「対象となる人が自立するための力を得る」ことを指します。
そして、介護・福祉のサービスを提供する施設・職場の社会的な役割は、それをサポートすることです。
雰囲気が良くない場合、「その職場がまともな社会福祉的な役割を果たしていない」と考えられます。
人間関係の大切さを理解し、良好な雰囲気を築くことが、介護や福祉の仕事においても重要です。
是非、社会貢献をしながら楽しく仕事できる職場を探しましょう!
参考になると幸いです。