「社会福祉士をやってるけど仕事がつらい!」
残念ながら「つらい」気持ちで社会福祉士をやっている方も実際にはおられます。
社会福祉士についてのやりがいについては別の記事で書いてありますので、ご参考ください。
社会福祉士においては、やりがいのある仕事であることは間違いありません。
しかし、社会福祉士の仕事について、理解がない職場も存在します。
社会福祉士の仕事に理解がない職場に勤務していると、社会福祉士としてのやりがいをなかなか感じることができないこともありえます。
他にも、職場自体が社会福祉士の仕事を理解してはいるが、「社会福祉士の業務自体が非常に多岐にわたっていて激務過ぎる!」そのようなこともありえます。
今回は「社会福祉士がつらいと感じる原因について」お伝えをしたいと思います。
・社会福祉士を目指されている方へ
・社会福祉士で転職を考えてる方へ
・社会福祉士の実態を知りたい方へ
社会福祉士の「つらい」はどこか??
今回のテーマを「ポジティブに考えられる人」なら社会福祉士に向いてると思います。
逆に「ネガティブに考えられる」のであれば、社会福祉士の業務を「つらい」と感じやすくなるかと思います。
ネガティブに考えられても全然大丈夫です。
社会福祉士の仕事をするにあたって、必ず人脈づくりや協力者が必要になってきます。
そのため勤めている職場が、社会福祉士の仕事を理解し、サポートしてくれるような職場であれば「つらい」感覚は緩和されます。
社会福祉士の仕事は範囲が広い
社会福祉士の大きな特徴は、「相談業務の幅が広い」ことです。
クライアント一人一人が、同じような悩みを持っていることはありますが決して同じものではありません。
一人一人の
「生活環境」
「悩みや抱えていること」
「家族構成」
「経歴・背景」
「その他」
全く違ってきます。
その中で、クライエントの悩み事や困りごと対処方法などを考えていくことが、相談援助業務となります。
クライエントの状況をうまく聴き出しながら、解決に向けて援助していくことも時間がかかることであり、丁寧にしないと全く援助の方向性が整わないこともありえるでしょう。
実際問題として、「丁寧に支援をしたいけども、対応する時間をかけられない」という実態もあります。
つまり相談支援業務として、範囲を広げて対応しなければならない仕事がたくさんあるけども、時間がかけられない「つらさ」があります。
社会福祉士がつらいと感じる原因は「知見を深めていく範囲が広い」こと
社会福祉士にも専門分野があります。
例えば
高齢の相談支援における社会福祉士
障がいサービス分野による社会福祉
児童分野における社会福祉士
医療分野における社会福祉士
行政分野における社会福祉士
その他・(教育など)の分野における社会福祉士
様々なフィールドで活躍する社会福祉士がいます。
そのような専門分野としている社会福祉士ですが、例えば、障がい分野で活躍している社会福祉士は、障がいのある方を主として対象としているため医学的な知識も必要になってきます。
障がい分野が専門だからと言って、他分野の知識が必要ないということはありません。
対象とする方が高齢になった時に、介護保険制度や相談先の知識も多少なりとも必要となってきます。
また、成年後見人制度や障害年金・生活保護制度など、その人の生活に関わる基礎的な社会保障制度の知識も持っている必要があります。
福祉制度に関しても詳しくなっておかなければなりません。
ですので、障がい福祉分野の社会福祉士と言っても、全く他のことを「何も知らない」というのは勉強不足となります。
社会福祉士がつらいと感じる原因は「他分野の福祉専門家」に頼れないことがあること
もちろん専門以外の他の福祉分野を知らなくても、その分野に精通している福祉専門家に頼るということもできますが、社会福祉士が第一相談窓口となることが多いです。
常日頃勉強していかないと、「たらい回しにするだけで」ニーズに応えることは難しく、勉強不足の社会福祉士として評価されることもあります。
一人ひとりに丁寧に接していかないと、本当の意味でそのニーズを解決したということにはなりません。
社会福祉士の職場のつらい状況
勤め先によっては、「手間がかかる割」には「待遇」は決してよいとは言えないこともあります。
社会福祉士の資格をもつ人材を、うまく活用できない職場は非常に多くあります。
社会福祉士を事務系の雑用係のように扱っているところは要注意です。
高齢者福祉の分野においては、介護福祉士が介護現場で重宝されることは、想像に難くないと思います。
しかし、その人が施設入所を希望することや、その家族からの相談を受けたりすること、利用者の生活に関わることなど様々な困り事の相談を受けることは、社会福祉士が中心となって受けることになります。
その相談内容にそって関係者などと連絡調整をしたり、より良い生活へのサポートに対して、つないでいくことは社会福祉士が求められる仕事でもあります。
現場では介護福祉士がしっかりとその人を介護、サポートし、間接的に支援することが社会福祉士の仕事との考え方でよろしいと思います。
しかしながら現場での実態としては、介護福祉士を中心に「介護職」が現場では、職場権力として強くなったりもします。
うまくコミュニケーションがとれていると、連携しやすい所はありますが、現場で働く介護福祉士を中心とした「介護職」にお願いする立場になることが多いので、職場内で根回しも必要になってきます。
そのため「人間関係にもストレスをかかえる」ことはあると思います。
社会福祉士がつらいと感じることもあるが「社会資源の工夫と開発」で期待もある
社会福祉士として、新しい社会福祉資源の開発を行う仕事もあります。
この点は社会福祉協議会などが行なっていることが多いことがありましたが、最近では福祉サービス事業を行うところも積極的に取り入れ始めました。
社会福祉事業は公益事業をさすものあります。
地域・社会のために何ができるかということを、優先的に考えていかなければなりません。
公益事業として地域のニーズだったり、活力を上げるような資源を新たに開発することがあげられますが、既存の建物など「あるもの」を有効活用することもあります。
福祉制度や福祉サービスを提供する事業者をフォーマルな社会資源といいます。
また、制度化されていない人のつながりや、利害関係を含まないようなサービスのあり方をインフォーマルな社会資源といいます。
今まで特定の団体しかしなかったことを、他の福祉サービス事業所が取り組み始めたことは良い傾向だと思います。
そのため社会福祉士の活躍できる幅が広がっています。
まとめ:社会福祉士がつらいと感じる原因は明確だった!
社会福祉士として、相談支援のスキルを上げるために常にいろんな勉強をしたり、または既存の社会資源を工夫して、新たなものを作り出したりすることが、クリエイティブな仕事だとしてポジティブに考えられる方は非常に向いているといえます。
このような役割を社会福祉士が担っていくためには、理想や情熱だけでは難しいことがあります。
クレームを一身に受け頭を下げる毎日もありえます。
すごくフィールドが広くて、やりがいのある職種の仕事ですが「報われない」と感じることもあるかと思います。
冒頭に述べた通り社会福祉士が「つらい」と感じるかどうか?は「勤める職場」がどれだけ「理解」と「サポート」をしてくれるか?になると思います。
そうでない場合「転職」をおすすめします。
社会福祉士の仕事が、時代に合わせて必要とされる反面、「利益主義」に偏りすぎている職場であれば「社会福祉士の仕事がコストに見合わない」と判断されることもあります。
そのような職場で働いていると、社会福祉士としてのスキルは伸びていかないと思います。
社会福祉士は国家資格になりますので、転職に絶対的に有利ですし、「活躍してもらいたい!」と熱望している職場は多くあります。
社会福祉士のつらい部分だけでなく、実態についても記事にしています!
参考になれば幸いです。