「介護・福祉の仕事は、人間関係がきつい」
「仕事内容がきついが、見返りは少ない」
このような介護・福祉業界のイメージがあって、不安を感じることはありませんか?
確かにそのような介護・福祉の職場はあります。
そのような職場が「ブラックな職場」と言われることが多いのですが、全ての介護・福祉の職場がそうであるとは言えません。
素晴らしい職場もたくさんあります。
そして増えてきています。
素晴らしいホワイトな職場に勤めると、介護や福祉の仕事は楽しいと思うことができ、やりがいを持って働くことが可能になります。
反面、ブラックな職場で勤めてしまうと、単に介護や福祉の仕事がつらいと感じてしまい続けることは難しくなります。
その素晴らしい職場と、ブラックな職場の違いはどこにあるのか?
今回は「介護・福祉の仕事がつらいと感じる根本の部分」をテーマにお伝えしようと思います。
・介護福祉の職に興味がある方へ
・転職をお考えの方へ
・ブラックな職場から退職をしたいと考えている方へ
・長く勤めることができる職場を探しの方へ
・介護・福祉の仕事が「楽しくない!」と感じておられる方へ
介護・福祉の仕事の「楽しくない」は経営状況が従業員に影響する
社会福祉サービスを提供する事業者は、現在様々な法人格があります。
過去代表的な社会福祉サービスを行う法人は、「社会福祉法人」や「 NPO法人」が主力でありましたが、現在は「株式会社」などの営利企業といわれる法人も参入ができます。
介護・福祉業界について 、数多くの法人がサービス展開をしていますが、職場の雰囲気の良し悪しは、法人格には関係ありません。
つまり「社会福祉法人であろうが、株式会社であろうが」良い職場はたくさんありますし、悪い職場も同じくらいあります。
1位:職場の人間関係に問題があった
2位:結婚や妊娠、出産などライフイベントの為
3位:事業所への不満
4位:将来のキャリアが不安
5位:他に良い職場があった
上記を見ると2020年時点では、「全ての退職理由の根本的な原因」は「職場にある」ことがわかると思います。
個人的な理由は上記の退職理由にはありません。
2位の「結婚や妊娠出産などライフイベントのため」という退職理由に関しても、パートナーとの生活のために転居を伴う、どうしようもない退職理由もあり得るとは思いますが、「妊娠・出産後の復職の選択肢」がとれないという問題を表しています。
つまり2位の退職理由も、事業所の問題と解釈することは可能です。
このことは、退職の理由が「個人の責任ではなく、その職場による」ところが大きいといえます。
介護・福祉の経営は「利益主義」と「福祉理念」のバランスが崩れると楽しくない
福祉事業を行うということは、「顧客は福祉ニーズのある方」です。
つまり、「生活に困っている方」や「自立支援が必要な方」などいわゆる「社会的に弱い立場にある人たち」をサポートすることが仕事になります。
そのため社会保障としての役割があり、医療と同じように多くの方のニーズに対応する必要があります。
仕事の性質上、利用者に対するケアを「重点的に行おう」とすれば時間がかかることもあり、決して効率が良いとはいえません。
「時間をかけると良いケアができる」というわけでは全くありませんが、ある程度の時間がかかることは多いです。
そのため「利用者への対応する時間を短くしよう」とすれば、サービスの質が低下することを招いてしまいます。
サービスの質を一度低下させてしまうと、サービスの質を再度戻していくためには、時間がかかってしまいます。
介護・福祉職員が「サービスの質を戻そう」とすることは簡単ですが、利用者は一度自立度を下げてしまえば、再び戻すことは困難なことでもありますし、時間がかかることでもあります。
サービスの質を低下させることは、福祉専門の職員にとって言えば、「やりがいを持てない仕事」になることが多くなります。
しかしながら、経営的な考え方をすると、どうしても福祉の仕事は「収入の上限」が決まっているために、利用者一人に対するケアの時間を短くして、いわゆる「回転率」「効率」を上げようとすることがあります。
そうすることで、利益をある程度確保することは可能になることはありますが、利益主義の考え方に傾きすぎると、福祉的なやりがいをもって働きたいとする職員との間で「葛藤・対立」ができることが多いです。
逆に福祉的な考え方が強すぎることも、「ブラックな職場」になりやすいこともあります。
経営的な考え方もしていかないと、事業の継続が難しい事は、今の福祉事業では「あたりまえ」になった考え方です。
そのため経営的な考え方が「ない」法人に関しては業務効率が悪かったり、「利用者のために尽くす」考え方が強く残り、長時間労働になりやすいこともありえます。
この件に関しては、テーマにして詳しく述べています。
あわせて参考にしていただくと良いかと思います。
介護・福祉の仕事が「働きやすい」と感じると仕事が楽しい
「働きやすい職場」の共通点は、「利益主義の考え方」と「福祉的な考え方」が非常にバランスが取れている職場が多いことです。
その職場で働いている職員自身も、経営的な考え方も必要だということを、理解している職員は増えてきています。
そのため経営的な考え方にアレルギーを持つ人材は、介護・福祉業界の人材は少なくなってきていると言えます。
このバランスをとることは、非常に難しいことで、様々な法人格を持つ事業者が福祉サービスを展開していますが、福祉専門で仕事を長く勤めてきた人材が、経営的な感覚を持ちながら経営をする方が経験的には働きやすい職場になりやすいように思います。
その理由は、株式会社などの営利企業であれば、利益を追求する考え方は当然のようにありますので、経営的な考え方を持って事業を進めることは簡単だとは思いますが、社会保障の中で活動するということになりますので、運営に関する基準を遵守しながら事業活動していくことになります。
そのため福祉的な制度に精通している必要もあります。
ですので、どちらかといえば福祉的な考えを持つ人材が、経営感覚を身につけるほうが良い職場になりやすいと思います。
変化を続け「新しい仕組み」で福祉を経営をすることで「仕事の楽しい」がうまれる
良いサービスを提供し続けていくためには、時代に合わせて変化を続けていくことです。
介護・福祉業界の弱点として、変化が苦手であると個人的には思っています。
その「変化を絶えず繰り返している福祉サービス事業者」は、様々な課題を克服できるチャンスを持っていると言えます。
また変化に柔軟に対応できる職員も育っていきます。
転職活動をするのであれば、「変化を求めている職場」が断然おすすめです。
下記の記事も参考にして頂ければと思います。
まとめ:介護や福祉の仕事が楽しくない!事業所の根本の原因は?
経営的な考え方と、福祉的な感覚というのは、非常に矛盾しているところもあります。
なのでなかなか折り合いをつけることが、難しい部分があります。
それを理解しバランスをとりながら、事業活動をしている職場は働きやすい傾向にありますので、そのような職場を転職する際は見つけるとよろしいかと思います。
数多くある求人票から、働きやすく良い職場を見つけることは難しいと思います。
当ブログのノウハウと合わせ、下記の記事を参考にされると転職活動に成功することは、『驚くほど簡単になる』と思います。
ご参考になれば幸いです。