人事担当者として1000人以上の介護・福祉職の方々とお話してきました。(プロフィールはこちら>>)
「こんな人間関係の悪い職場であれば、いい仕事はできません!」
「人間関係が悪い職場では、自分が壊れてしまうので退職します!」
介護・福祉業界でも、人間関係が原因での退職理由は上位にあり、仕事に疲れることが多いのが現実です。
私は退職を決断したことは正しい判断だと思います。
まだ退職を決めていない方も、悩んでいるならば転職を考えることも一つの選択です。
理由は、人間関係が一度こじれると修復が難しく、乱れた職場はマネジメントの問題が多いことが挙げられます。
つまり、人間関係をコントロールできる職場環境でない限り、改善には相当な時間やエネルギーが必要です。
退職を選ぶことは、「やりがいのある理想の職場・仕事」への近道を選んだと言えるでしょう。
介護や福祉の職場で人間関係が乱れる原因はいくつかあります(詳細はこちら>>)。
しかし、問題は退職後、次の職場にどのように理由を伝え、その経緯をPRポイントにできるかです。
私は人事担当者として面接を行う際、退職理由を尋ねることがありますが、一身上の都合という簡単な回答だけではもったいないと感じます。
実は「人間関係での退職理由」は、伝え方次第でPRポイントにもなります。
ですので、退職理由として「人間関係」という言葉がネガティブに映ることは気にする必要はありません。
それどころか、具体的な状況や工夫した改善策を交えながら、前向きに次へ進む意欲を伝えることが大切です。
これによって、転職先での成功への自信を持ち、面接でのアピール力を高めることができるでしょう。
今回は「退職理由は人間関係:転職を有利にする面接での伝え方」をテーマにお伝えします。
・退職理由が「人間関係」でどのように面接で伝えたら良いかわからない方へ
・人間関係での退職を考えている方へ
- 退職理由が人間関係:転職に有利な理由
- 退職理由が人間関係でも採用面接を有利にする
- 退職理由が人間関係:面接を有利にする具体的な伝え方
- まとめ:【例つき】退職理由は人間関係:転職を有利にする面接での伝え方
\ あなたにとって理想の職場/
退職理由が人間関係:転職に有利な理由
基本的な理由として、介護福祉業界では応募者が多い職場や大きな法人では、様々な方とお話しする機会があります。
その中で退職理由が人間関係に関わることは、当然のことと認識されています。
ですので、正直に伝えて理解してもらうことが、早道でありわかりやすいです。
はっきりと伝えないで、一身上の都合を曖昧にすることは、イメージが悪くなることがあります。
なぜなら、一身上の理由と言うだけでは、ネガティブな印象を与え、「退職に何らかの重大な問題があったのではないか?」という憶測が広がってしまうからです。
また、一身上の都合と伝えている中で、解雇や相当の理由があって退職勧奨を受けたのではないかといった憶測も広がりかねません。
このような憶測が広まると、かなりのマイナス要因となります。
そのため、言わないよりも正直に伝えることが絶対に良いと考えます。
人間関係が退職の理由となることは、介護福祉業界では全く不思議ではありません。
その伝え方を工夫することで、ほとんど問題はないと思います。
退職理由が人間関係でも採用面接を有利にする
人間関係が退職理由になったからといって、採用面接官がその人材の人間性を疑うような方はあまりいないと思います。
理由は、先ほども述べた通り、介護福祉業界では人間関係が退職理由として主要な要因になりやすく、仕事の性質も影響しているからです。
介護や福祉の仕事は繁忙な状態が続くことが多く、それが職員同士のコミュニケーションを難しくしています。
この業界の性質を理解している人事担当者なら、人間関係が退職理由となった方を問題視するよりも、職場環境が十分にコミュニケーションが取りやすい状態でなかったことを推測できるでしょう。
人間関係が築けなかったこと自体に問題があるわけではありません。
しかし、「なぜ人間関係が築けなかったか」の説明が非常に重要です。
その原因がはっきりしていないと、
採用する側が
「どのようにフォローしたらいいのか?」
「また同じ問題が繰り返されるのではないか?」
「組織に向いていないのではないだろうか?」
上記の懸念を抱く可能性があります。
人間関係に関しては、事業所が働く環境を変える努力をしても、解決できる問題もあれば、個人的な要因によるものもあります。
したがって、ポジティブに伝えることで、組織に向かない人材ではなく、職場に適応できる人材であるとの印象を与えることができます。
このように伝えることで、面接を有利に進めることができ内定への道が開ける可能性が高まります。
退職理由が人間関係:面接を有利にする具体的な伝え方
まずは、人間関係が乱れた原因を明確に思い出しましょう。
何かしらのイメージが湧くといいです。
正直に言いますと、鮮明に思い出さなくても構いませんが、面接で伝えるためには明確なシーンが必要です。(人事担当者がイメージができればいいです)
例えば、
上記としましょう。
さて、このような状況になった時に、
これは
「自分の問題ですか?」
「ある職員の問題ですか?」
それとも
「組織の問題ですか?」
これでは全くわからないですよね。
しかし、多くの方がこのようなシーンに自分が悪いような言い方をしてしまいます。
例えば、
ある職員の言動が気になり注意をしました。
自分なりに理由があって注意したのですが、それが伝わらず、その職員が激昂し、人間関係が悪くなり職場に居づらくなりました。
私の言い方が悪かったのかもしれません。
上記のような伝え方です。
しかし、このような言い方をすると自分自身が反省しているような印象を与えてしまいます。
実際に人事担当者はそのシーンが分かりませんので、「言い方がきつかったのかな?」ということは疑問に残ります。
ですので、こういったシーンはポジティブに変換することが重要です。
例えば、
ある職員に言動について注意をしました。
理由は明らかに大事故につながりそうだったので、プロの介護職としては気づかなければならないことを話しました。
ただし、それをその職員には受け入れてもらえませんでした。
職場全体でそのようなことが続いておりましたので、プロの介護職として働ける職場の方が自分のスキルアップにもなると思って御法人を志望しました。
いかがでしょうか?
上記のように伝えれば、退職理由を直接は人間関係と伝えていませんが、まともな業務指導をしたのにそれが受け入れられず、そのような言葉が続いていることから、職場自体が未熟だったことが背景として分かります。
このような説明をされると、「それは仕方ないですね。大変でしたね。」といった労いになり、なおかつ業務指導ができ、プロとして仕事をする人材ということがPRできます。
まとめ:【例つき】退職理由は人間関係:転職を有利にする面接での伝え方
人間関係が築けなかった理由は、人それぞれ様々にあります。
もちろん「自分の落ち度」もあるでしょう。
介護・福祉の仕事はチームワークです。
チームワークは、そういった一人一人のミスも、みんなでカバーする強みもあります。
「失敗したら過ちを認め、チームで共有して改善する」
それが社会人として最低限できればいいのです。
仕事関係以上の人間関係を構築する必要はありません。
介護・福祉業界は「チームワーク」に関して、まともな事業者は理解しています。
「人間関係の乱れ」は、個人の資質だけによるものでないことをまともな施設は自覚しています。
なので、人間関係が築けなかった原因が「自分の責任である」とあまりネガティブに思わないほうがよいです。
人間関係の中には同調圧力も存在し、巻き込まれることもあります。(関連した記事はこちら>>)
人間関係には、先述したように「個人の資質の問題」と「組織の問題」があります。
組織の問題で、人間関係が構築できず退職に至った場合は、応募先の職場も理解しやすいはずです。
その応募先の職場が、まともな職場であれば伝え方をうまくすれば、採用面接官はマイナスな印象を持たないと思います。
そのためには、「業務改善に積極的な職場」を応募先としてみつける必要がありますよ。
\最後まで読んでくれてありがとう♪/
参考になれば幸いです。