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厚労省の介護職賃上げ策は?6千円を上げる経済と労働への影響は?

介護職の「6千円の賃上げ」はどのような効果がありますかね?

下記の記事をピックアップしました。

介護職賃上げ月6000円、24年2月から 人材確保へ厚労省

参照元:日経新聞 2023年11月7日

この記事に着目した理由

・賃上げについて、ようやく厚生労働省が2024年2月から介護職員1人あたり月6千円の賃上げを実施する方針を打ち出しました。

・賃上げだけでなく、介護報酬のプラス改定が視野に入れられています。これも影響されるので気にすべきことでもあります。

 

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厚労省の介護職賃上げ策は?6千円を上げる経済と労働への影響は?上記記事の要約

厚生労働省は2024年2月から介護職員1人あたり月6千円の賃上げを実施する方針を発表しました。

この賃上げは介護を担う看護補助者も対象とし、補助金を支給することで実施されます。

来春以降は介護サービスの公定価格である介護報酬のプラス改定も視野に入れられています。

背景には賃金の低さからくる介護人材の流出が続いており、処遇改善が急務とされ私個人的には少しずつ政府も本腰を入れてくれたような気もします。

これについての関連記事はこの記事を参照ください。

政府はこの賃上げを2日に閣議決定した総合経済対策に盛り込み、関連経費を23年度補正予算に計上する計画です。

介護の各事業所は都道府県を通じて賃上げ計画を提出し、補助金を受け取ることができ、賃上げは当面は補助金で対応し、来春以降は介護報酬の改定で行われます。

介護職員の平均月収は22年時点で29.3万円で、全産業平均よりも低い水準でしたので、政府は賃上げを通じて介護人材の確保と処遇改善を図りたいとしています。

賃上げの具体的な金額や仕組みは調整中であり、報酬全体の引き上げには慎重な立場の財務省も存在しますので、どのくらいの上げ幅か?は不透明。

しかし、全体的に5%くらいはあげる必要があると個人的は思う。

介護報酬は3年に1度改定されており、前回の21年度の改定では全体で0.7%上げられています。

介護人材の流出が深刻で、調査によれば22年には初めて介護分野の就労者が減少しており、ベテランの介護人材の離職率も高い状況です。

高齢化が進む中、介護費用の増加に対応しつつ、報酬の適正化を進める必要性が指摘されています。

厚労省の介護職賃上げ策は?6千円を上げる経済と労働への影響は?:記事からの感想

「やっと最近の物価高への処遇への対応策は出てきたな」という感じがしますが、少し情報が出ていたように、「6000円」という金額内で方針が正式に出されました。

この賃上げ幅が良いのか?悪いのか?様々な見方があるので、あくまでも個人的な意見になりますが、

「やはり6000円の賃金向上だけでは物価高に対応することはできず、人材流出が止まることはない」と思います。

よって今後は利用する側にしわ寄せが行くはずです 。

そうなってくると利用日控えが起きます。

倒産する事業所も多くなってくるので、結果としてサービスを提供する事業所が減るということになりますから、社会保障費が悪い方向に抑制されると思います。

そうなってくると結果としては、事業所総数の分母が減るため、利用する側を犠牲にして 従業員の賃金が今後上がっていくのではと思います。

あくまでも個人的な意見です。

ですので、福祉的な役割としての是非は置いといて、「賃金・給与面」では今後とも上がっていく方向だと思います。

介護や福祉の現場では深い喜びと同じくらいの深刻な悩みもあります。

それは、賃金の低さや労働環境の厳しさ、そして介護人材の不足といった問題に直面していることでしょう。

それを今回のことで 一歩踏み出せたと思う部分もあり、個人的には評価しています。

介護の仕事は、ただ身体を支えるだけではありません。

心を支え、人生を支えるものです。

介護福祉従事者は、誰かの笑顔や感謝でやりがいを感じています。

しかし、その一方で、労働環境の改善や適正な報酬を得ることが難しい現状もあります。

介護人材の流出が不足している中、また介護報酬において特養あたりが減収減益につながっていることから、赤字が拡大する事業所が増えています。

そのため 政府も改善を急ぐ 姿勢を見せていると思っています。

厚労省の介護職賃上げ策は?6千円を上げる経済と労働への影響は?:懸念点もある

介護職員への賃上げについて方針はでましたが、その中にはいくつかの懸念点が見受けられます。

まず、政府が介護職の賃上げに取り組む姿勢は評価しますが、具体的な条件が示されておらず、賃上げの実現性や透明性に欠けるような気がします。

処遇改善の時も ベースアップ加算の時もそうですが、基本的に介護・福祉業界へこのような待遇改善に至る時には、条件を満たす必要があります。

その条件を満たすための書類作成などが現場では大変な負担になります。

また取り組み方法なども組織的に変える必要があるために、大きく労力が割かれるということになります。

賃上げはするけども、ベースアップ加算の時のように計画書や報告を義務付けられた場合は書類仕事が増大するということもありえます。

(今回はベースアップ加算に上乗せするようなので、事務負担は増えないかと思います)

賃金は向上させるが、その分事務仕事が増えれば「ただ単に仕事が増えるだけ」になる可能性もあります。

ただし、そのような手順・条件を設定しておかないと悪いことをしてしまう事業所も存在することは事実です。

詳細については、今後さらに発信されていくのでしょうが。詳細がわかるにつれ「ただ単に仕事が増えるだけになる」場合は、せっかくの賃上げ効果も薄れると思います。

「なぜ介護・福祉業界の賃金が低い傾向にあるのか?」ということを正式に政府から発表するということがなく、給与水準の低さを根本的に解決しようとする議論がされてないようにも思います。

介護人材の流出の深刻さやベテランの離職率の高さに触れながらも、その背後にある根本的な問題やその解決策には十分な焦点が当てられていません。

このことから、物価高だけに対応するようなただ単純な 賃上げまたは介護報酬改定になりそうで、場当たり的な対応でしか現在の政府の対応しかできないような印象もあります。

経済と社会保障というのは密接に関係がありますので、経済環境が良くならないと社会保障も良くならない経済先行型であることは社会的に浸透はしていますが、健康や生活に安心がないと経済活動はできないという社会保障選考型の考え方もあります。

立場上、社会保障の健全化を先にしてほしい思いはあります。

今後にも注目しなければなりませんね。

まとめ:厚労省の介護職賃上げ策は?6千円を上げる経済と労働への影響は?

基本的に介護福祉業界は賃金が低いとされるイメージ通り全産業平均よりも低い水準にあります。

しかしなぜ介護福祉業界の賃金が低いのかという根本的な議論 や改善策などはあまり 社会的な議論になりません。

もちろん 介護福祉業界は 産業としては巨大な産業になりますので 需要に対して人手は不足していても 現在の働き手が多くいます。

そのため 分母が大きいので 給与平均は下がると考えていいと思います。

介護・福祉業界でも、 いわゆる世間的にが 平均収入よりも超えている人たちは たくさんいます。

そのようなことはあまり着目されていないのも事実です。

やはり全体的には低いので・・・。

しかし、しっかりとした職場を選ぶと 全産業の平均収入よりも高く月額給料がもらえることは多々あります。

ですので、産業全体で考えるよりも実は個人で考えると職場選びが重要です。

介護・福祉の業界は常に多くの求人票があります。

その中から「理想の職場」「ホワイトな職場」を見つけることは至難の技です。

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参考になれば幸いです。