人事担当者として1000人以上の介護・福祉職の方々とお話してきました。(プロフィールはこちら>>)
介護・福祉の業界にも書類選考をする事業所がたくさんあります。
この書類選考に通過するために、履歴書を「きれいに書く」ことはもちろんのこと採用試験になった時にも、採用面接官が印象に残るような履歴書にすることが重要になります。
履歴書で「この人に会ってみたいな」と思わせればいいのです。
未経験の方でも十分通用すると思います。
たまに、履歴書をびっしり書かれてくる方がいますが、基本的にはおすすめしません。内容によりますが、大切なのは、どれだけ「きれい」に見せるかです。
今回は「介護・福祉の仕事:転職でつかえる履歴書のきれいな書き方」をテーマにお伝えします。
・介護職(福祉職)の転職で履歴書の書き方に悩んでいる方へ
- 介護・福祉職の転職でつかえる「きれい」な履歴書の書き方
- まとめ:介護・福祉の仕事:転職でつかえる履歴書のきれいな書き方
・人間性がわかる履歴書=きれいな履歴書です。
\ あなたにとって理想の職場/
介護・福祉職の転職でつかえる「きれい」な履歴書の書き方
早速ですが、「3つのポイント」があります。
- 視覚的に「きれい」なものであること
- 熱意が伝わること
- 配慮があり感謝の姿勢があること
この3つを押さえながら履歴書を書いていきましょう。
一つ一つ詳細に説明していきたいと思います。
1.転職でつかえる「きれい」な履歴書の書き方:「きれい」に統一しよう
「きれい」に統一することは、「ただ単に字が綺麗」ということだけではありません。
今現在はパソコンで書く人も多いと思いますが、どちらでも構いません。
字を書くことが苦手な人はパソコンで書いていたり、または何度も書きたくない人はパソコンで書いていますが、それで構わないと思います。
採用試験を受けようとする転職候補先からの「指定」がなければ、どちらでも構いません。
・筆記で書くか?
・パソコンで書くか?
迷っている方に「テクニック」としてあるのは、「その職場の雰囲気によって決める」やり方です。
例えば、介護・福祉業界の中でも、ICT技術に積極的に取り組んでいる事業所もあります。
そのような事業所に関しては「職員にICTスキルを求めている」と思いますので、パソコンで書いてある履歴書の方が多少なりともICT能力があるとして、書類審査に残る可能性はあります。
また、介護や福祉的支援を伝統的に続けている事業所に関しては、筆記するタイプの履歴書が印象が良いこともあります。
事業継続年数が長く、年配の方が多く働いている事業所は、採用面接官もベテランの年配職員が担当することも多いです。
そのため、筆記の履歴書のほうが見やすいということもあります。
履歴書の作成については、筆記とパソコンの使い分けができるのであれば、使い分けをした方がよろしいかと思います。
ただし、現在では介護・福祉業界のICT化の流れを考えると、パソコンで履歴書を作成する方が良いのではないかと個人的には思っています。
筆記の方が熱意が伝わるというアドバイスもありますが、その時代はもう過ぎています。
今はペーパーレスの時代です。
どれだけ筆記で書いていても、内容が薄ければ全く意味がありません。
パソコンで作成すれば、内容を熟考できて書き直しも容易です。
「きれい」に統一しよう:履歴書の年号について
西暦と和暦が混ざっている履歴書を見ることがあります。
混在はあまりよろしくないです。
どちらかに統一したほうがいいです。
どちらに統一すればいいのか?
これについては、好みでよろしいかと思います。
混在がよろしくありませんので、必ず統一しましょう。
履歴書と同時に「職務経歴書」も書くのであれば、同じく統一しましょう。
「履歴書が西暦」なら「職務経歴書も西暦」です。
西暦でも和暦でも、どちらでもいいとは思いますが、個人的には西暦の方がわかりやすく感じることが多かったです。
その理由は、採用面接の際に履歴書を見ながらお話をすることがあり、その人が持つキャリアを想像する際に、「何年後に資格取得が期待できるか?」や、「何年間在籍したか?」などが西暦であれば計算がしやすいということが挙げられます。
わかりやすいということは、しっかりと評価してもらえることにつながりますので、個人的には西暦の方がおすすめです。
一方で、和暦に関するメリットもあります。
基本的に、行政が関わってくるような内容に関しては和暦を使うことが多いので、職場内でも共通として和暦を利用しているところは多いように思います。
ですので、和暦の方が管理しやすいという職場もあります。
結論を言えば、「どちらでもいい」ということになります。
「きれい」に統一しよう:履歴書の修正について
パソコンで作成された履歴書についての修正は、データ上でできます。
一方で、筆記で作成された履歴書についての修正は、基本的にNGだと思ってください。
ですので、筆記で書く履歴書に関しては必ず下書きをしてから提出しましょう。
時折、修正テープや修正印で訂正された履歴書を見かけますが、これは好ましくない印象を与えることがあります。
筆記で作成された履歴書は誤字や脱字が少ない傾向がありますが、漢字の間違いがよく見られます。
一方で、パソコンで作成すると漢字の誤りは少ないですが、「誤字・脱字が多い」という印象があります。
印刷物として提出される際には、誤字や脱字の見落としが生じることもあります。
したがって、パソコンで作成する場合でも必ず確認を怠らないようにしましょう。
「きれい」に統一しよう:履歴書の空白・余白について
文字の間隔には注意しましょう。
縦横ともに揃った履歴書は非常にきれいな印象を与えます。
パソコンで作成しても、無駄な空白が入ることで微妙に揃っていないことがありますので、縦のラインにも気をつけましょう。
筆記・パソコンどちらにせよ、「揃っている」ことを意識して履歴書を作成すると良いです
。
また、文字の大きさも揃えましょう。
パソコン作成では10.5〜16ポイントが適しています。
※用紙にもよりますので、見やすいと感じればよいです。
極端に大きすぎたり小さすぎたりすると見た目が悪くなります。
「文字は性格を表す」という見方もありますが、履歴書は相手に見せるものですので、「相手が見やすい」ことを重視しましょう。
文章にする場合は、10.5ポイントあたりが適切だと思います。
筆記の場合も、全体を俯瞰して文字の大きさが適切か確認しましょう。
ここにはびっしりと書く方もいますが、その際には見づらくなります。
また、文字を小さくしすぎると内容が理解しにくくなることもあります。
ですので、びっしり書くことが必ずしも良いわけではなく、コンパクトにまとめることが大切です。
短い文章でありながら、多くの情報を含むのがベストです。
2.転職でつかえる「きれい」な履歴書の書き方:熱意が伝わるようにする
熱意が伝わるようにしましょう。
熱意は志望動機だけで伝えるものではありません。
履歴書全体で熱意が伝わるようなものにしましょう。
熱意が伝わるようにする:法人名や施設名を間違えない
法人名や施設名は必ず正確に記入しましょう。
介護や福祉業界の法人名や施設名にはそれぞれの想いが込められています。
もちろん、どんな企業も社名には大切な思いがあります。
介護・福祉業界の法人名や施設名は多岐にわたり、読み方自体も難解なものもあります。
間違えないよう十分な注意を払いましょう。
法人名を間違えてしまうと、たとえ採用面接に進んでいたとしても、面接は印象が悪い状態からスタートすることになります。
注意が必要です。
・外国語をモチーフにしているもの
・造語
・地名が入っているもの
・アルファベット表記と日本語の表記が両方あるもの
・その他
独自の印象があるものが多いです。
ですので、確認しながら正確に書きましょう。
思い込んで書いていると、「実は間違っていた」ということもありえます。
ホームページなどを見ながら、法人名・施設名を確認するとよろしいかと思います。
法人名・施設名を間違った履歴書を提出されると、「文字通りやる気がない」と思われても仕方がありません。
熱意・やる気があり、「どうしても採用してほしい」と考えているのであれば、相手の名前を間違えることは避けたいものです。
必ず確認をしましょうね。
熱意が伝わるようにする:志望動機について
志望動機には、ある程度印象が残る内容が良いと考えます。
具体的なポイントについては、参考の記事をご覧いただくと良いですが、一般的に書きやすい志望動機はある程度の人事担当者から見れば飽きがちで、記憶に残りにくい傾向があります。
つまり、印象が薄いということで、気になる人材とは認識されにくい可能性があります。
したがって、志望動機に関しては自分でしっかり考え、オリジナリティのある内容を目指すことが重要です。
自分らしい独自性を出すことで、印象に残りやすくなります。
熱意が伝わるようにする:連絡先を必ず書く
連絡先は必ず2つ以上記入しましょう。
最近では、固定電話を導入していない方もいるかもしれません。
固定電話は必ずしも必要ありませんが、「携帯電話の電話番号」と「メールアドレス」は必ず載せた方が良いです。
ひとつの連絡先しか載せない履歴書は、何か伝えたい時に間違っていれば相当なマイナスの印象を与えてしまいます。
採用面接官によっては、履歴書を見た時点で「一つの連絡先しか書いていない」ことで、リスクマネジメント能力のない人材と評価することもあるかもしれません。
最低でも二つ以上の連絡先を書くと良いです。
熱意が伝わるようにする:一貫している
自己PRや自己紹介の部分には、一貫性があると良いと思います。
たとえば、「趣味欄がスポーツで、自分の長所・短所の欄に体力に自信がある」といった書き方は一貫しています。
同様に、「小さい頃から10年以上ピアノをやってきた」という方は、「継続する力がある」というアピールをすることで説得感が出てきます。
一貫性がある履歴書は、説得力が増します。
根拠のある履歴書を作るためには、「一貫性が大事だ」という意識を持ちながら書くと良いでしょう。
熱意が伝わるようにする:手抜き感がない
筆記の履歴書をコピーして提出する行為はNGです。
やめたほうが良いです。
コピーと判断されると、手抜きをする人材と見られる可能性があります。
採用試験が大変でも、丁寧にひとつひとつ書くことを心がけましょう。
手抜きが見られると、採用に不利になることもあります。
また、パソコンで新規のファイルを作成して提出しましょう。
前回使用したものを上書きする方がいるかもしれませんが、これはボロが出ることがあります。
前回の情報を消し忘れたり、思い込みで上書きすることで誤字・脱字に気づかなかったりする可能性があります。
法人名などを書き換え、忘れると失礼になりますので、パソコンで履歴書を書く場合も新規で書くことが望ましいです。
志望動機についても、ある種の万能なものは存在しません。その法人の理念や魅力を書く方が良いでしょう。
3.転職でつかえる「きれい」な履歴書の書き方:配慮があり感謝の姿勢がある
履歴書にもビジネスマナーが求められます。
例えば、履歴書や必要書類を三つ折りにして「詰め込んだ状態」で提出してくる方がいます。
このような行為は、書類の大きさに対して「適切な封筒を使えない」ことを意味し、ビジネスマナーが不足している印象を与える可能性があります。
また、封筒が汚れていたり濡れていたりすることもありますので、注意が必要です。
クリアファイルなどに挟んで封筒に入れる方もおられますが、印象がすごくいいです。
郵送の場合は、必ず送付状を添えるように心掛けましょう。
送付状があることで、社会人としての力量を感じてもらえるでしょう。
気配りと整った態度は、ビジネスの第一印象に大きく影響します。
配慮があり感謝の姿勢がある:前職にも気遣いがある
これは主に履歴書ではなく職務経歴書になります。
今までの職務で「何をやってきたか?」「どういう実績があるか?」それを職務経歴書には書いていきます。
この職務経歴書の中で「自分の実績」をアピールしていくのですが、自分の実績のみならず、職場に「学ばしてもらった姿勢」で書くとすごく印象がいいです。
例えば「100人の部下を教育した」という実績があったとします。
「100人の部下を教育した」と書くよりも、
「100人の部下を教育させてもらった」
「100人の部下を教育する経験をさせてもらった」
前職にも感謝している様子が見受けられると尚良いです。
そのような書き方が介護・福祉業界の職場には好印象です。
理由は「上から目線の印象」が感じられるとマイナスな印象になるからです。
福祉支援が必要となる方は、様々な事情を抱えておられます。
そのため「支援する側が強くなりやすい」こともあります。
その事から差別や偏見をもつ職員を採用するわけにはいかないのです。
まとめ:介護・福祉の仕事:転職でつかえる履歴書のきれいな書き方
介護・福祉業界においても、一般的な履歴書の書き方はさほど変わりません。
ただし、基本的には介護・福祉業界では「相手を気遣える」履歴書が印象的です。
相手のことを考えることは、介護・福祉の支援の本質でもあります。
言葉や文字を通して「思いやり」が伝わるように、意識して書いていきましょう。
\最後まで読んでくれてありがとう♪/
参考になれば幸いです。