働く職場は、介護・福祉業界ではたくさんあります。
たくさんあるからこそ、働く側は「どこで働こうか?」と真剣に悩むものです。
「内定を断る」行為に関しては、失礼にあたると考え方もあります。
「内定」の意味は、公式に採用する前に「内々」で決めておくことを指します。
そのため内部で決めたことを、勝手に求職者側が反故にすることを失礼と考える企業もありました。
しかしながら、今は全く違います。
「内定辞退はあるもの」として雇用側も考えています。
今回は、複数の内定をもらった場合の「内定辞退」をテーマにお伝えします。
・複数採用試験を考えている方へ
・実際に複数内定をもらった方へ
・内定辞退はあってもいい!
・考えるポイントを押さえよう!その上で、決定しよう!
・安易に結論を考えない!
・断る方法はできれば「電話」でしよう!
\ あなたにとって理想の職場/
介護・福祉の仕事でも内定辞退はして良い
先述したように、基本的に雇用する側も、内定辞退はあるものとして考えています。
内定辞退は、民法627条1項に定める労働契約の解約権の行使に該当します。
原則14日以上前に告知すれば、理由を問わず内定者の自由に解約することが可能となります。
雇用側は、内定辞退の拒否をすることができない代わりに説得はできます。
ですので、内定については14日以内であれば、法的な拘束力はないとの解釈でよろしいかと思います。
内定辞退を特別気にしなくてもいいと思います。
人手不足なところほど、必死に説得し内定辞退を止めようとすることもあるかもしれませんが、礼儀・マナーがある対応をしていけばよいです。
複数の職場から、本当に勤めたい職場を決めることは、リスクマネジメント的にも有効な手法です。
ですので、同時期に複数の採用試験を受けても全然構いません。
特別、急ぐ必要のない転職活動であれば、じっくりと選び一つ一つの採用試験を終えて合否が判明した上で考えることをしても良いです。
逆に生活のため急ぐ必要がある方については、複数の職場に応募して、その結果から最終的に選べば良いのです。
ただし、内定辞退を「する」か「しない」かについては、ポイントがあります。
複数の内定をもらった時に。押さえるべきポイントを押さえ。その上で決断していきましょう。
内定辞退の考えるポイントを押さえよう!その上で決定しよう!
第一志望・第二志望として、「順位をづけ」で採用試験を受ける方がいらっしゃいますが、「働く基準」や「大切にしてもいるもの」が明確に決まっているのであれば。それでもいいです。
ただし、求人票・ホームページ・職場見学・採用試験など、それぞれの情報で得た印象では「わからない」こともたくさんあります。
「第一志望としていたけども、採用面接官の印象があまり良くなかった」とすると、内定をもらった後に「本当にこの第一志望で良いのか?」という考えになってきます。
実はこのようなことは多いのです。
ですので、一番危険な決断の仕方は「感情」で決めてしまうことです。
「この採用面接官の説明が上手いから・・・」
「働く場所がキレイだから・・・」
そのような感情で決めることは、よろしくありません。
採用面接官が大げさにアピールしていて、雇用契約を結んで働き始めて、話が違うと気づいてももう遅いです。
働く場所がキレイでも、人間関係が汚かったら意味がありません。
内定辞退は安易に結論を考えない!
安易に結論を考えてはいけません。
複数の内定をもらえたことは素晴らしいことです。
しかし、転職・就職に成功するためには、「複数の中から判断して決断すること」が大事なのです。
判断するために必要なのはデータがあるといいでしょう。
・どちらが自分の将来にとって良いのか?
社会人人生は長く続いていきます。
20歳の方なら、単純に今では後50年くらいは働くことになるでしょう。
その中で、50年間も同じ場所で勤めるということは、非常に稀です。
基本的に企業の寿命は30年続けば、長寿命です。
そのため、人生の中で1度は転職活動をすると思っていてよいでしょう。
「自分が納得いく職場でなかったら、また転職・就職活動すればいい」という考え方になるかもしれませんが、基本的に長くその職場でキャリアを積んだ方が、自分自身の将来には有利になることが多いです。
ですので、基本的には「自分の将来にとって良いのか?=長く勤められることができる職場か?」という考え方でよろしいです。
「長く勤めることができるか?」そのことに関しては、その職場の「福利厚生制度の充実度や休日休暇・職員の健康に関連した取り組みに積極的か」など、実は給与だけではなくそのようなことも基準にした方が良いのです。
人生の中で、子育てや介護が必要になったとき、休ませてくれる職員のワーク・ライフ・バランスに優しい職場であるのか?
そのようにアピールしている職場も、実際は実績がなかったり、人事評価・査定に連動させていたり全く意味をなしていない職場もあります。
内定辞退したい理由はなにか?根拠は?
採用面接の最中で仕入れた情報や、職場見学など色々な場面で、情報を仕入れたと思います。
その情報の中で、自分がよくわからなかった「不確実な情報」もあると思います。
それが払拭できていればいいですが、懸念点があるかを考えなければいけません。
例えば介護・福祉業界で多いのは「教育体制が独自に整備されてない」事業所もあります。
そういった事業所は「職員への教育が行き届いていないことが多い」です。
つまりは「虐待防止が未熟」であったり「法的な基準を守っていない可能性」もあるのです。
そうなると、長く勤めることは難しくなります。
大規模法人であれば事業規模が大きいので、継続性が多少なりとも高いといえます。
その反面、役職者などキャリアに関しては実質「年功序列体制」になっていることも多く、キャリア構築を積極的に取り入れているとアピールをその事業所はしたとしても、既に「役職が詰まっている」状況もあるのです。
ですので、対規模法人は「安定はしているが、出世は比較的難しい」と考えても良いでしょう。
中小規模の法人であれば、継続性は劣るとは思いますが、将来性は大規模法人にも負けていないこともあります。
実力主義体制でキャリアを考えている職場も多いです。
その反面、オールマイティに仕事をこなしていく必要があります。
内定辞退の根拠をみつけるために比較する表をつくろう!
わかっていることは点数化して比べてみましょう。
例として下記のようなものがよろしいかと思います。
自身の「感覚・インスピレーション」でいいです。
項目も自分の「大事にしている基準」を考えましょう。
視覚化することに意味があります。
自分が納得のいくためのデータを考えていきましょう。
内定辞退の決断をしよう
決断で大事なことは、感情で決めないことです。
感情で決めると必ず失敗します。
その時は良さそうに見えても、実際に勤めてみると全く印象が違かったということもあります。
後悔するような決断であってはいけません。
比較表をつくって視覚化したら、後は決断するだけです。
内定辞退はOK!
先述しましたが、内定を断ることは全くOKです。
内定を承諾した後に、雇用契約を結ぶと思います。
そうなったらもう後には戻れません。
内定を断ることが「働く」「働かない」を決める最後のチャンスということになります。
内定辞退の実際:断る方法はできれば「電話」でしよう!
メールで伝える方もいらっしゃいますが、基本的には電話で行った方がよろしいかと思います。
人事担当の方や窓口の方で構わないと思います。
メールで基本的に行ってもよろしいのですが、「後腐れなく内定を断りたい」のであればやはり人間味がわかる電話の方がベストです。
この度は内定をいただき誠にありがとうございました。
真剣に考えさせて頂いた結果、御法人のご提案とは別の選択をすることにいたしました。
このような形になりましたが、ご理解の程宜しくお願い致します。
ありがとうございました。
このようにお伝えするとよろしいかと思います。
その後、また別の提案があって「このように考え直してもらえないか?」という話があった時に断るのであれば、内定辞退の証明として残すためにメールがよろしいかと思います。
「一度断ったけども別の提案をされた」ことに辞退するときは「メール」。
最初の内定辞退に関しては「電話」で行うことがよろしいかと思います。
まとめ:複数の内定もらったけど内定辞退はいい?【介護・福祉の仕事】
内定を複数もらえることは悪いことではありません。
むしろ人生にとっては、リスクマネジメントとしても考えられて良いことだと思います。
「相手に失礼になる」からといって、一社ずつしか採用試験を受けないという考え方は時間も体力も浪費すると思います。
ですので、複数を受けることは有効な手段です。
大切なのは迷ったときの比較の仕方と決断の仕方です。
真剣に悩んで「介護・福祉の仕事が楽しい!」と感じられる職場を選びましょう。
介護・福祉の業界は常に多くの求人票があります。
その中から「理想の職場」「ホワイトな職場」を見つけることは至難の技です。
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参考になれば幸いです。