人事担当者として1000人以上の介護・福祉職の方々とお話してきました。(プロフィールはこちら>>)
「介護・福祉の仕事にやる気を持って入ったけども、実際と違って『やりがい』がない!」と感じたことはありませんか?
答えから言いますと、完全に職場によります。
全く違います。
もし「やりがいを感じていない」というのであれば、選んだ職場が悪いです。
職場によって介護や福祉の仕事というのは、感謝や笑顔に満ちている仕事です。
その中で介護職や福祉職の仕事をしている職員たちは、やりがいを見つけていきます。しかしそのようなことを二の次にし現場を回すこと、利益を追求することだけをやっている職場もあります。
今回は「介護・福祉の仕事の『やりがい』」をテーマにお話します。
・介護・福祉の仕事の「やりがいを見失っている」方へ
・介護・福祉の仕事の「やりがいを知りたい」方へ
- 介護・福祉の仕事のやりがい:「職場による」理由
- 介護・福祉の仕事の「やりがい」はないのか?:退職理由から見る
- 介護・福祉の仕事:「やりがい」を感じれる職場
- 介護・福祉の仕事のやりがい:職場選びが絶対
- まとめ:介護・福祉の仕事:「やりがい」はない?やりがいを感じる時は?
・介護や福祉の仕事の「やりがい」は職場で全然違います。職場選びが全てです。
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介護・福祉の仕事のやりがい:「職場による」理由
思っていた仕事と実際の現場が合わないと、やりがいを感じることが難しくなります。
しかし、やりがいを感じることは、仕事が楽しいと感じることに繋がります。
このような感情が生まれれば、自分のスキルアップやキャリアアップにも繋がるでしょう。
職場の労働環境が悪いと、どんなに仕事にやりがいを感じていても、その感覚は次第に薄れていきます。
「やりがいをもって働く」ことは、仕事だけでなく、日常の生活にもポジティブな影響を与えます。ですが、介護・福祉の仕事はつらい瞬間も多いものです。
「介護・福祉の仕事のやりがい」を見つけるために、まずは自分が何を求めているのかを考えてみましょう。
やりがいを感じる時、それはまさに自分が価値を感じる瞬間です。
たとえば、「利用者様の笑顔がやりがい」と感じるかもしれませんし、「スキルを向上させることがやりがい」という方もいるでしょう。
介護・福祉の仕事において、やりがいは単なる言葉ではないわけです。
それは日々の小さな成功体験や感動の積み重ねから生まれるものです。
それをチームに認めてもらったら、どんどん伸びていきます。
やりがいを感じることで、モチベーションもアップし、仕事への取り組み方も変わってくるでしょう。
私も褒められたら伸びるタイプです♪
やりがいのない状況にあれば、それが退職の原因にもなりかねません。
しかし、やりがいを見つけることができれば、同じ仕事でも全く違った視点で取り組むことができます。
やりがいがないと感じた時こそ、自分自身と向き合い、新しいやりがいを見つけるチャンスなのです。
「介護・福祉の仕事」において、「やりがいを感じるとき」や「やりがいない」と感じる瞬間を通して、自分の価値観を確認し、仕事に対する新たな視点を見つけてみてください。
介護や福祉の仕事は「やりがいだらけ」です。
それを奪う「やりがい搾取」の職場が悪いのです。
充実した職場で働くことができるよう、前向きなステップを踏んでみてください。
介護・福祉の仕事の「やりがい」はないのか?:退職理由から見る
1位:職場の人間関係に問題があった
2位:結婚や妊娠、出産などライフイベントの為
3位:事業所への不満
4位:将来のキャリアが不安
5位:他に良い職場があった
上記の調査から分かるように、退職理由の実態には「職場の労働環境」という共通点が見受けられます。
「収入が低い」理由は、実際には6位の退職理由であり、2015年と2020年の調査比較では下がっている傾向があります。
このことから、政府の政策が介護・福祉業界の職員の収入向上に効果をもたらしている可能性があります。
おそらく、今後も待遇の向上は行われていくと思います。
特に介護職や福祉職の人材不足が顕著であり、今後も給与の向上が期待できるでしょう。
ただし、2位の「結婚や妊娠、出産などライフイベントの為」以外は、問題はほぼ全ての退職が「職場環境などによるもの」であることです。
例えば、人間関係などは職場のマネジメントが不可欠であり、個々の理由ではなく、職場全体の課題となります。
職場への不満や将来性の不安は、主に職場の問題であり、自己の成長や発展が見込めないと感じ、退職を選ぶ要因となります。
つまり、最終的な理由は「他の良い職場に移る」と結びついています。
2位の「結婚や妊娠、出産などライフイベントの為」もワークライフバランスが取れないからの退職かもしれません。
これはつまり、退職理由として「介護の仕事や福祉の仕事にやりがいがない」というわけではなく、むしろ、やる気ややりがいのある仕事だが、職場の状況が問題であることを示唆しています。
つまり、やりがいを感じないと感じているなら、それは職場が悪いということがデータからも浮かび上がっているわけです。
介護・福祉の仕事:「やりがい」を感じれる職場
「介護や福祉の仕事は、やりがいがないわけではなく、むしろすごくあるんだけども、職場による」ということが、なんとなくわかってきたのではないでしょうか?
では、どんな職場がやりがいを感じることができるのか、詳しくお話ししていきます。
介護・福祉の仕事で「やりがい」を感じれる職場:まえがき
仕事でやりがいを感じる人は「社会貢献をできる・していることを実感できる」という人材に多いといわれています。
製造業界の話にはなりますが、
昔は技術職で「難しい仕事」をたくさん頼まれた。
それに応えていくやりがいがあったが、今はオートメーション化したり、AI が入ってきたりして仕事自体が簡素化し、難しい技術が要求されなくなった。
「仕事をしている意味」が薄れていくように感じた。
今の仕事は「やりがい」を感じなくなった。
上記の仕事は実に難しい仕事が出来なくなったということではありません。
もちろん「難しい仕事があったから、それが楽しかった」という「やりがい」もあるかもしれませんが、自分の能力を発揮できることによって、社会に還元できる=社会貢献を実感できているといえます。
「楽しく働く」とは、広義には「社会貢献を実感できる」ことと言えます。
一つの動機となるのが「必要とされなくなった」状況で、これが「やりがい」喪失の原因となります。
もしくは必要とされているんだけども、それは「自分ではなくて、ただの働く人だ」ということです。
つまり「誰でもいい」ということですね。
「誰でもいい」と「あなたがいい」は違うのです。
「やりがいをもって働く」ことは、「自分が社会の役に立っている」と感じることです。
介護・福祉の仕事は、いつも「誰か」から必要とされる特別な仕事です。
この仕事は物を生み出す製造業とは異なり、知識や技術を通じて人々にサービスを提供するものです。対象が人であるため、明確な正解は存在しません。
教育分野と同様に、一人一人に合わせた最適な答えを見つける必要があります。
それゆえに、難題も多く存在しますが、「正解がない」からこそ、最適な答えを見つけ出すことができるのです。
介護・福祉の仕事は、「最適な答え」を見つけるために、基本的にはチームワークが不可欠です。
このチームワークが機能すると、様々な難題にも対処できるようになります。
自分の技術を向上させるだけでなく、チームの一員として貢献することもやりがいの一環です。
介護福祉の仕事は、一人で行うものではなく、その「チーム=組織を通して、社会貢献」を成し遂げるものです。
したがって、介護・福祉の仕事で「やりがい」を持つことは可能ですが、「やりがい」を維持し続けるためには、職場全体、つまり「チーム=組織」が関与していると言えます。
つまり、「介護・福祉の仕事の『やりがい』は『職場“が“持続させる』必要がある」と言えるのです。
多くの退職理由が、その職場が原因であることがデータから理解できたと思います。
「職員へのやりがいを、職場が与える」という視点もあれば、実際には介護・福祉業界の職員はすでに「やりがい」を持っていることが多いです。
ですから、「やりがいを『与える』」という視点は適切ではないのです。
介護・福祉業界の職場で大切なのは、「介護・福祉職員が持つ『やりがい』をいかに持続させていくか」なのです。
持続させないからこそ、その職場が原因と思われることが退職理由に挙げられているのです。
このような職場が「やりがい搾取」と呼ばれるのです。
介護・福祉の仕事で「やりがい」を感じれる職場:人間関係がマネジメントされている
「やりがいがない」と感じる場合、その裏には職場の「マネジメントに問題がある」可能性が考えられます。
具体的には、管理者が職場の人間関係に十分なマネジメントを行っていない可能性があります。
良好な人間関係が築かれていないと、チームとしてのサービス提供が難しくなり、これが続くとサービスの質が低下してしまいます。
職場は基本的に人間関係が重要であり、これをコントロールできない職場が多いのが現状です。
理由としては、管理者のマネジメント力不足が一因かもしれませんが、退職に至るような事態は避けるべきです。
上司やリーダーと呼ばれる立場の役職者が積極的に出ないという状況もあるかもしれません。
私の経験上、「やりがいのない職場」の上司やリーダーは人間関係にあまり介入してこない印象があります。
しかし、しっかりと人間関係をマネジメントしようとする上司は、個別の職員に介入し、彼らのやりがいを感じやすく整えます。
したがって、人間関係が悪いという退職理由は、職場の上司のマネジメントにも起因している可能性があると私は考えます。
介護・福祉の仕事で「やりがい」を感じれる職場:ワークライフバランス
2位:結婚や妊娠、出産などライフイベントの為
4位:将来のキャリアが不安
これらの事情を考えると、「自分の人生をじっくり考え、その職場での仕事が難しいと感じた」可能性があります。
キャリアや職場内での影響力を高めるためには、通常は一つの職場で経験を積んでいくことが求められます。
ただし、これらの理由が退職の背景にある場合、その職場では自分のキャリアが伸び悩んでいるとの印象があります。
そして、その中で特に「やりがい」を感じられないという面も浮かび上がります。
このような状況では、将来への展望を職場が示すことが必要です。
将来への期待は給料や待遇に関連していますが、給料が高いからといって必ずしもやりがいがあるわけではありません。
給与待遇だけでなく、働きやすい環境やワークライフバランスが整った職場こそが、本当の意味でのやりがいを提供できることがあります。
生活の充実度や働きがいを重視する方にとって、ワークライフバランスを大切にする職場が介護職・福祉職の仕事の「やりがい」を継続させることができるでしょう。
介護・福祉の仕事で「やりがい」を感じれる職場:事業使命が明確
5位:他に良い職場があった
この理由に関しては、単純に経営の方針や運営に対する不満が存在していると言えます。
例えば、経営が厳しいから少ない人数で回すということに関しては、職員がそれに対して納得し、どうにか経営を盛り上げていこうとするのであれば、介護や福祉の仕事をやりがいを持ちながら事業も継続していくことは可能になるでしょう。
しかし、そのような納得感が生まれないまま経営だけのことを追求してしまうと、職員のやりがいを奪ってしまうことになりかねません。
そこで、必ず必要なのはやはり、自分たちが何のために仕事をしているのかということから職場自体がぶれないことです。
介護・福祉の職員と経営陣との価値観のずれが生じると、やりがいを感じにくくなりがちです。
職員が感じるやりがいと、経営側のビジョンとが一致しないと、働くモチベーションに影響が出ることがあります。
やりがいを見失うと、その職場での貢献意欲も低下してしまいがちです。
その結果、他の職場への転職が魅力的に映り、新たなやりがいを見つける可能性が高まります。
介護・福祉の仕事のやりがい:職場選びが絶対
第5位の「他に良い職場があった」という退職理由は、介護福祉・業界の「やりがいがある」ことと関連しています。
これは、介護・福祉の仕事が嫌になったわけではなく、むしろ過去に経験した中で、ほとんどの方が介護や福祉の仕事が嫌いではなく、職場に問題があったと感じていたという印象を得ています。
やりがいを持続できないのは、個人の問題ではなく、その職場の問題であると言えます。
つまり、「良い職場であれば、やりがいを持って働くことができる」というのが重要なポイントです。
したがって、やりがいを持続できるような職場を見つけることが大切です。
一方で、「やりがいが持てないのは、個人の責任ではない」という考え方も重要です。
介護や福祉の種類によってもやりがいの程度は異なります。業界全体をやりがいがないと一概に言うことはできません。
ただし、やりがいを感じられない職場が存在することも事実です。
やりがいを感じたいのであれば、職場選びには十分な注意が必要です。
まとめ:介護・福祉の仕事:「やりがい」はない?やりがいを感じる時は?
介護・福祉業界に身を置く多くの方々は、「やりがい」と「熱意」を持ち、真心を込めて働いています。これは間違いありません。
なぜなら、「人のために尽くす」という思いがなければ、この仕事に携わる意味がないからです。
もちろん、私たちは仕事を通じて生活しています。
生活を維持するためには、働いてお金を稼ぐ必要があります。
そのため、「お金のために働く」ことは悪いことではありません。
仕事の中で、同時に「やりがい」を感じることが理想的です。
しかし、現実の問題として介護・福祉業界は人手不足に悩んでいます。
事業所が継続するためには、「職員が過酷でも構わない」と考える職場も事実存在します。
こういった職場はブラックな職場と言えます。
ブラックな職場で働くことは、やりがいを搾取されるだけでなく、健康被害を引き起こすこともあります。
そうした状況であれば、迷わず転職をお勧めします。
転職することで、やりがいだけでなく、自身の健康も守れるでしょう。
もちろん、次の職場がまたブラックな職場である可能性に不安を感じることも理解できます。
その際は、慎重に選択することが重要です。
\最後まで読んでくれてありがとう♪/